2017年6月19日月曜日

Geomagic Freeform を使ったお面(自由形状)の修正と加工②

このBlogで紹介している3Dプリンタで出力した"お面"は『第28回 設計・製造ソリューション展(DMS)にて展示しておりますので、ご来場の際はぜひ3D Systemsのブースでご確認下さい。


前回に引き続き、Geomagic Freeform を使って測定データの修正と加工をレポートします。


その前に、今回もMrスマイルにご意見をいただきたいと思います。
今日もいつもと同じMrスマイルの登場です。まだ、2回目の登場ですが。

質問者「こんにちは、Mr.スマイル」
     「なぜ Geomagic Freeform は自由形状をデータ加工するのに適しているの?




Mr.スマイル「そ~だね…自由という言葉にはすごくロマンを感じるよね。」
質問者「なるほど!」
     「Geomagic Freeformはボクセルを使っているから」
     「自然な起伏やアナログな曲面などを再現しやすいわけですね!」
     「しかもハプティクスデバイスを使うからデータなのに触っている感覚が得られるということか!




Mr.スマイルは困ったときに何でも答えてくれます。今回も即答で明確に答えてくれました。


ではさっそく、モデリングの作業に入りたいと思います。
今回、問題となっていることは、髭の裏側が抜角に対してアンダー方向になっていることです。
このため、お面にプラスチックの板を貼り付けると剥がれなくなってしまいます。



アンダーの場所をカラーマップで視認することができます。





そもそも、アンダーとはどういう状態なのでしょう?
分かりやすく説明するためにプリンの容器をイメージして下さい。
台形形状の容器で、上と下とどちらから取り出すかによってお皿に"プッチン"できない方向があると思います。
それがアンダーになっているということです。


容器の台形方向によって"プッチン"できない!


カラーマップでアンダー表示されている場所の輪郭部にカーブを作成します。
抽出したカーブから任意の方向にモデリングすることができます。


アンダーになっている盛り加工が必要な場所が自動抽出される


盛り加工をして、アンダーになっている場所がないかをカラーマップで確認します。
問題なければ3Dプリンタで出力するために、バラバラだったお面の厚みを一定の厚みにして
素材を無駄に使わないように修正します。




次回は、一定の厚みに修正して3Dプリンタで出力するまでをレポートします!

2017年6月18日日曜日

3Dプリントしたバイオリン!3Dvarius(スリーディバリウス)

誰もが知っているバイオリンの王様、ストラディバリウス(Stradivarius)を現代の技術(3Dデータと3Dプリンタ)を使ってイノベートした「3Dvarius」プロジェクトをご存じですか?

https://www.3d-varius.com/

なんとこの3Dプリントバイオリンは、フランスの3Dvarius社によって販売もしているようです。
さすがフランス、芸術の国です。カスタムバージョンで$7000~ 楽器としてはそれ程高くですね。

そしてこのイノベーションを支えるのが、3D Systems社の光造形技術です。
設計にはCATIAを使っていますね~。精度とデザインとカスタム化に最強です。

https://youtu.be/Gr-Vu4w35RM

★製作プロセス
https://www.3d-varius.com/how-its-made/

★音色を体験
 そして本物のストラディバリウスとのコラボ。
 3Dvariusはエレキバイオリンなので、エフェクターもかかりますね。
 テレマンのソナタはエフェクタ抑え目で、バロックの香りがします。
https://youtu.be/46p7-3MktkY 
https://youtu.be/iquG8BU7zY4

レッド・ツェッペリンのカシミールもカバー!ライブに映えそうです。So COOL!!
https://youtu.be/HmUpWvKTIAo

これからも、いろいろな革新的な楽器が、3D技術で開発されていくと楽しいですね!

2017年6月7日水曜日

茨城県工業技術センター "デジタルものづくり研究会" セミナーご案内


茨城県工業技術センター

第1回デジタルものづくり研究会開催のご案内
 

http://www.kougise.pref.ibaraki.jp/download/2017/170525digimono.pdf

近年、ものづくりのグローバル化に伴い、3DCADによる図面、データの流通が一般的になってきております。しかし、現在主流の3DCADソフトは高価なものが多く、導入の効果が不明な状況においては、導入へのハードルは決して低くありません。そこで、今回、格段に安価でありながら豊富な機能を備えたクラウドベースの次世代3DCADの概要や使用事例をご紹介いたします。

また、形状の確認のみではなく、治具の造形や製品そのものの出力など、様々な製品プロセスでの利用が進んでいる3Dプリンタにおいて、樹脂成形型や鋳造などへの活用事例の最新の情報をご紹介いたします。
【開催日時】
平成29年6月8日(木) 13時30分~16時20分

【場所】
茨城県工業技術センター 研修交流センター第1研修室
(茨城県東茨城郡茨城町長岡3781-1)

【プログラム内容】
1.開会挨拶                         13:30~13:40

 2.講演「次世代クラウド型 3DCAD Fusion 360 の紹介」 
  (株)オートデスク 清水 元 様   13:40~14:25
コンセプトデザイン、詳細設計、量産準備、営業、メンテナンス。それぞれの工程でそれぞれの専 用かつ高価なソフトウェアを利用することは誰もが疑わない常識でした。しかし、そのすべての業務 を 1 つのツールで統一できたらどれほどの効果が上がるでしょう?「これさえあれば他はいらない」 と思えるツール=Fusion360 についてデモを交えながらご説明いたします。


 3.講演「ラピッドツーリング:樹脂成形型を3D プリントするメリットと活用事例」 
株式会社ブレイン 3Dエンジニアリング事業部 部長 伊藤 義典 様   14:30~15:20 
ラピッドツーリングとは、3D プリンタで作ったパーツ(型)を二次利用して、成形に役立てる方 法です。100~200 個程度の少量生産に適しており、昨今ニーズが高まっています。3D プリンタで 作った樹脂型を、射出成形の中子として使い成形した実例を元に、そのメリットや注意すべき点など について解説します。
 
  4.「3D プリンタによって変わりつつある「鋳造」-砂型、石膏型、ロストワックスなど」 
   (株)スリーディー・システムズ・ジャパン 小林 広美様   15:25~16:15
3D プリンタを使って、ロストワックス鋳造用の焼失マスターモデルや、石膏鋳造用の鋳型・中子 などをダイレクトに製作する方法と、それに適した 3D プリンタについてご説明します。少量生産、 納期の短縮から複雑品の一体成形など、現在の工程に比べて多くの利点があります。