2021年12月28日火曜日

仕事納め

 2021年も本日が仕事納めとなります。本年も大変お世話になりました。

当社製品をご利用頂いているお客様、販売やサポート等幅広くご尽力いただいておりますパートナー皆様、また興味を持ってお問い合わせいただきました皆様、感謝申し上げます。

今年もコロナの収束には至らなかったですが、展示会なども少しずつやり方を変えながら再開でき、名古屋や大阪へのブース出展もできた1年となりました。マスク越しではありますが、直接お話しできる機会も増え、なんといってもやはり画面越しとはちがう親しみが嬉しいと再確認できる年でもありました。来年がより安全に、安心して、多くの皆様とお会いできるようになることを楽しみにしています。




2021年12月24日金曜日

Geomagic Control X 2022.0.x に関する重要なお知らせ

  Geomagic Control X 2022.0.0 および 2022.0.1.38 において、2021年12月23日以降起動できなくなる問題が確認されました。

この問題はすでに原因が特定されており、修正バージョン 2022.0.1.40 がリリースされております。
v2022.0.0 および v2022.0.1.38 をご利用お客様は、以下の方法で 2022.0.1.40 をインストールしてご利用頂きます様お願い申し上げます。

v2022.0.1.40 の入手

カスタマーサポートセンター > ソフトウェア > Geomagic Control X ダウンロードページ
*ダウンロードされるファイルが Geomagic_ControlX_2022.0.1.40であることをご確認ください。
2022.0.1.38 など他のバージョンがダウンロードされる場合は、サポートサイトを再読込してから再度お試しください。

v2022.0.1.40 の設置

  1. 既存の 2022.x (2022.0.0 または 2022.0.1.38)がインストールされている場合は先にこれをアンインストールします。
  2. ダウンロードした 2022.0.1.40 をインストールします。
*2022.0.1.40 のインストール前に、インストール済みの 2022.x がないか確認してあれば先にアンインストールしてください。

補足

  • アンインストール、インストールに際してライセンスをディアクティベート・アクティベートして頂く必要はありません。
  • フローティングライセンスのライセンスサーバープログラムの再設置やライセンスの再設定等は不要です。
  • トライアル中の方は、再インストール後に引き続きトライアルライセンスをご利用頂けます。
  • Geomagic Control X 2020.x およびそれ以前のバージョンではこの事象は該当しません。これら旧バージョンからの自動アップデートでは修正バージョンが適用されます。

ご利用のお客様には多大なご迷惑をお掛けしましたことを深くおわび申し上げます。
ご不明な点がございましたら geomagic.support.japan@3dsystems.com までご連絡ください。

2021年12月10日金曜日

インスペクションワークショップ 2/4



3Dスキャナを使った品質検査のワークショップ、第2回を開催します。
今回は、検査対象のデータと検査基準データとの位置や向きを揃える方法(座標合わせ)と、カラーマップによる比較検査について学習します。
何を評価したいかによって座標合わせの方法はさまざまです。ワークショップでは検査目的に応じた座標合わせの方法を解説し、その結果カラーマップがどうかわるかなどを見ていきます。

詳細およびお申込みはこちらをご参照ください。→終了しました。


2021年12月9日木曜日

シリーズ<こんなにすごいぞ Figure 4>: 第11回 - サポートの設計をしてみよう - スマートサポート 4

 気づいたら、2021年も残り1か月を切りました。今年も1年を通して Figure 4 にご興味を持っていただいたお客様が多く、様々なお問い合わせから多くを学び、忙しく過ごすことができました。またご依頼いただいた様々なパーツの造形に際し Figure 4 に都度触れている中で、常に新しい発見があるのは非常に面白く興味深いと感じています。


前回に引き続き、スマートサポートの「作成」より、サポートの構造体についてお話ししていきます。サポートの各要素は、「チップ」、「ブリッジ」、「ピラー」、「トラス」、「ベーストラス」の5つに分かれています。今回はそれぞれ要素がサポートのどの部分のことを言っているのか説明します。


チップ:パーツに接触する、テーパがかかった部分です。パーツを直接支えるところですので、パラメータの中で最も頻繁に調整することになる要素だと思います。


ブリッジ:上記のチップ間で生成される梁の部分をブリッジと呼びます。下に説明しますトラスとは梁という形状としては同じで梁としても効果がありますが、主な目的は近接するサポート間において、サポートの幹(以下、ピラー)の部分を造形しないことによって樹脂の消費を減らすという効果になります。
サポートアンカーを比較的密に配置した場合、設定されている値に応じて 3D Sprint が自動的に生成してくれます。

ピラー:サポートの幹の部分です。通常は初期値のまま使用することが多いですが、状況に応じて太さを調整します。なおチップの太さはこのピラーの太さに対する比率で調整されますので、覚えておいてください。


トラス:サポートを支える梁です。ブリッジと似ていますが、トラスはピラー間で生成されます。トラスはピラーを梁で接続することによって強度を高め、より強固にパーツを支えます。適量がありますので、多くの場合まずは初期値のままで造形しても良いかと思います。


ベーストラス:プラットフォームとピラーを接続する基礎の部分です。ピラーのプラットフォームと接触する底部に生成される梁のようなものです。どんなに最適なサポートの設計を行っても、このベーストラスが適切に設定されていないと、造形中にパーツが支えきれずに落下することもあります。


まずは造形をしてみて失敗があれば、気になる個所を注意深く確認してみてください。気になる個所がサポートに起因するようであれば、次にサポートのどの部位で発生しているのかを切り分けてパラメータを調整していくようにすれば、自然とパラメータの動き方が理解できるようになってくると思います。一方、造形が失敗していないときも同じことが言えます。例えばパーツをプラットフォームから切り離す際の力加減からベーストラスの影響がわかりますし、パーツからサポートを切り離す際の力加減からもチップの影響がわかります。常にサポートの最適解は、現物の造形物にあると思って造形後及び後処理の際に観察してみてください。


次回はサポートの各要素について、まずはチップのところからお話しする予定です。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
皆さんのご参考になれば幸いです。



記事 AEs



2021年12月3日金曜日

ハプティクスデバイスを Unreal Engineで使用するためのプラグイン HapticsDirect for Unreal をリリース

  


3D Systems 製のハプティクスデバイス「Touch」や「Touch X」を Unreal Engine 環境で利用するためのプラグイン HapticsDirect for Unreal をリリースしました。

このプラグインを使用すると、3D Haptics を Unreal に統合することで、仮想世界に触覚を加えることができます。 3D Systems の業界をリードするハプティクスとバーチャルリアリティを使用することで、ユーザーはトレーニングシミュレーション、ナノ操作、または遠隔操作のロボット制御に完全に没頭することができます。

触覚と Unreal のブループリントと組み合わせたドラッグアンドドロップスタイルの開発により、ユーザーは強力で没入型の高度にインタラクティブなコンテンツを作成できます。このプラグインは、Unreal Physics エンジンへの触覚統合も完全にサポートし、仮想現実のサポート用に最適化されています。

機能:

  • ドラッグアンドドロップハプティクス開発
  • Unreal エンジンのための完全サポート
  • ハプティクスマテリアルプロパティ
  • Unreal UIとのインタラクション
  • Unreal physics エンジンのためのハプティックサポート
  • ブループリントを通した高度なスクリプティング
  • 簡単なプログラミングのための共通ハプティクスクリプト
  • バーチャルリアリティハードウェアのための簡単なハプティクスマッピング

システム要件:

  • Windows 10 64-bit


ハプティクスハードウェア:

  • 3D Systems Touch™ 
  • 3D Systems Touch X™ 
  • Phantom Premium モデル


3D Systems ハプティクスデバイスについての詳細はこちら

プラグインは Unreal Engine アセットストアからダウンロードできます:HapticsDirect for Unreal



関連記事:ハプティクスデバイスをUnityで使用するためのOpenHapticsプラグインを正式リリース

2021年12月1日水曜日

ラティスの作成あれこれ

先日ドイツで行われた FormNext のレポートを読んでいて、形状最適化パーツ+ラティスという形状がいくつか目につきました。3D Systems のソフトウェアでもラティスのモデリングができるのですが、パーツまるごと変換や、CAD 部品の一部などではない任意のフリーフォーム形状で部分的にラティスにするとなるとどういった方法があるかを考察してみました。

3D Systems の製品でラティスの造形をサポートするソフトウェアは、3DXpert3D SprintGeomagic Freeform がありますが、3D Sprint はラティスのデジタルモデル化はしないので今回は除外します。

まず最初に試したのが 3DXpert での作成。メタルプリンタ―で造形するならこれだけで作ればシンプルなフローかなと思います。Split & Copy ツールでメッシュをフリーハンドラインで分割して、断面を Close Mesh Gaps ツールで塞いだら、Create Lattice ツールでラティスに変換。

セルの骨格はいろいろ

格子がパキッとしてたので Smooth Latticeで有機形体ぽくしてから合成してみました。


これでも造形には問題ないかもしれないのですが、合成したポリゴン同士のつなぎ目のエラーポリゴンが気になります。そこで Geomagic Wrap のメッシュドクターに頼って修正。メッシュドクターはとりあえず手早くメッシュを修正してくれるお助けツールとして便利な機能です。
大体のエラーは直してくれる便利なメッシュドクター

ついでにマシン加工穴も塞いでサンドペーパーでならしてみました。

出力した STL を再度 3DXpert に読み込みます。よく見ないと分からないけどラティス部とパーツ部の接合部周辺のポリゴンが綺麗になってます。
重なったりした余計なポリゴンの破片が無い


次に Geomagic Freeform でもラティス作成の機能があるのでこちらでも作ってみました。Structure FX(ストラクチャーFX)という名前のツールでクレイパーツをラティスに変換します。パーツの分割は、複製したモデル上にカーブを描いて Ridge(リッジ)で押し出したクレイで切り分けて不要な破片を削除。一部削除して欠けたモデルとオリジナルを Boolean(ブーリアン)して差分を取ります。


ところで Freeform は粒の集合体で形を作っています。ラティスの大きさにもよりますが、この粒の大きさが再現できる形状の細かさになるので、ラティスにするには大抵はこの粒の大きさ = クレイの Coaseness(コースネス)を細かくする必要があります。今回のモデルには 0.1mm にしました。コースネスを変更したパーツに Structure FX を適用した様子がこんな感じです。
こちらも格子の形はいろいろ

できたラティスパーツを Boolean(ブーリアン)ツールで合成して一体化します。Freeform だと粒子(ボクセル)を結合させるので、ポリゴンの合成にくらべて合成箇所は基本的にエラーがなくなめらか。
コースネスを0.1mmにしたことで解像度も高くて綺麗

合成したモデルを STL で出力して 3DXpert で読み込んでみるとこんな感じ。


最初に 3DXpert で作ったモデルと、次に Freeform で作ったモデルの2つの結果を見比べると、こんな感じ。 どういう格子にしたいかによってツールの選択も変わってくるとは思いますが、どちらにしてもパーツの一部を自由領域でラティスにするというのはおおよそこんなフローになりそうです。

上が3DXpertとWrapで作ったもので、下がFreeformで作ったもの。

医療用途のモデルや形状最適化された複雑な有機形体ならハプティクスデバイスが使える Freeform でパーツを分けて、3DXpert でラティス化、というのも良いかもしれない。まだまだ考察も入口です。


関連記事:ラティス構造をデザインに応用する

2021年11月26日金曜日

シリーズ<こんなにすごいぞ Figure 4>: 第10回 - サポートの設計をしてみよう - スマートサポート 3

最近、非常に小さな部位を含む薄い板状のサンプルを造形しました。パーツの姿勢、サポートの調整を試行錯誤し最適化した結果、満足いくものが造形できました。改めて Figure 4 のポテンシャルに感心した次第ですが、このようなパーツは造形した後の洗浄と2次硬化がポイントです。パーツを破損しないように洗浄しないといけませんし、特に板状で薄いものは2次硬化の際の変形にも注意を払わないといけません。機械加工でもそうだと思いますが、3Dプリンターも「データを送ってスイッチ ON! 後は待つだけ」、というわけにはいかないようです。

ということで今回からしばらくの間は、スマートサポートにある 作成 についてお話ししたいと思います。


解析 によるサポートアンカー位置が決められたので、そのアンカー位置につけるサポートの設定を行います。パーツが造形中に落下せず更にパーツが変形しないよう設計する一方、サポートを強くしすぎて造形後パーツから取り外せなくなるということが無いよう設定値を決めていくのがポイントです。言葉では簡単ですが、多少の経験が必要なところでもあります。

ただ「全くゼロから設定値を決めてください!」ではあまりにも不親切すぎますので、3D Sprint は使用する樹脂毎に異なる初期値を用意してあります。樹脂によって異なる性質や造形中の1次硬化による収縮率などを考慮に入れて初期値が用意されていますので、初期値を使って全く造形ができないということは多くの場合避けられると思います。ですので、Figure 4 をご購入いただいて初めて造形する際は、パーツを配置したらまずは初期値で造形することをお勧めします。その後、造形結果に応じて少しずつパラメータを調整していくというのが良いのではと思います。

早速プリンターと樹脂の設定を動画でお見せして、選択した樹脂の初期値がどのようになっているのかお話ししたいと思います。今回はABS樹脂ライクとしてご紹介している、PRO BLK10(第6回 - どんな材料があるの?)を選択してみました。



設定が終わりましたので、PRO BLK10 の初期値を見てみましょう。
ツールバーより、 スマートサポート  をクリックします。

まずはスタイル(第8回 - サポートの設計をしてみよう - スマートサポート1)ですね。スタイルとはサポートの形状のことで、使用する樹脂によって初期値が異なります。PRO BLK10 は Fine Flat Tip が初期値のようですね。円柱のスタイルではないようです。
またサポートの初期値ですが、主に "チップ" の部分が樹脂によって大きく異なります。この "チップ"とはテーパがかかった部分で、パーツに直接接触する部分のため、サポートという機能の中でも大きな要素の一つとなっています。


各パラメータの説明は今後のブログでご説明していきますが、このチップはパーツに食い込む "貫通長さ"、チップの太さを決める "ピラートップ比率" 及び "クロスチップ比率" が比較的小さな値となっておりますので、造形による1次硬化の際に比較的硬化しやすい樹脂かなという印象を受けます。比較的小さなパーツを造形する場合は、ここら辺の値をもう少し小さくしてみてもよさそうですね。サポートが弱ければ、サポート痕も目立たないでしょうし。


まあこんな感じで初めて使用する樹脂でも、与えられた初期値を見ると何となくその樹脂の特性がわかってくることがあります。造形前にこの特性が何となくでもわかるだけで、サポートを設計する上では結構役に立つこともありますので、覚えておくと良いかもしれません。

次回は、サポートの各要素の種類についてお話ししていきたいと思います。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
皆さんのご参考になれば幸いです。

記事 AEs

2021年11月18日木曜日

3D Systems が新たな積層造形ソリューションにより生産用途を進化させる

  • SLS 380 が、AMT とのパートナーシップにより、今までに例のないスループット、一貫性、性能、生産量を誇る部品を提供する最新の SLS ソリューションを確立
  • 新しいデュアルレーザー、DMP Flex 350 および DMP Factory 350 が、造形時間を短縮し、ヘルスケアおよび産業向け生産用途を加速
  • DMP Flex 200 のより大きな造形プレートと強化されたレーザーにより、業界最高レベルの表面仕上げ、卓越した精度、再現性をデンタル用途で実現
  • 3DXpert® 17 – (Oqton を介して AM 業界全体に供給) – 生産量を増大し、プリント時間を短縮する生産ワークフロー向けの部品設計を加速する新機能を搭載
  • Figure 4® Rigid 140C Black が自動車および産業向けの新しい用途を生み出し、他の利用可能なソリューションと比較して、最終部品の提供を最大 75% 高速化 (日本販売未定

米国サウスカロライナ州ロックヒル、2021 年 11 月 15 日 - 3D Systems (NYSE:DDD) は本日、お客様の成功を高めるために、産業を活性化するように設計された数々のイノベーションを発表しました。同社は、高スループットの 3D プリント技術、業界をリードする後処理、改善されたアディティブマニュファクチャリングソフトウェア、新しい量産グレードの感光性樹脂を提供する新たなパートナーシップを導入します。これらの最新のイノベーションを、同社の  アプリケーション・イノベーション・グループ (AIG) の専門知識と組み合わせることで、3D Systems は、お客様が限界に挑戦し、ヘルスケアおよび産業市場におけるアディティブマニュファクチャリング(AM) の性能と生産性を向上させることを支援しています。


工業スケールの SLS ソリューションにより、再現性の高い最終用途部品を実現

3D Systems は、ハードウェア、ソフトウェア、材料、サービスで構成される AM ソリューションの設計および提供を通じて、企業のビジネスイノベーションの加速を支援します。同社は本日、次世代の粉末焼結積層造形法 (SLS) ワークフローを発表します。3D Systems の新しい SLS 380、3D Sprint®、DuraForm® 材料と AMT の PostPro® を組み合わせて、今までに例のないレベルのスループット、一貫性、性能、生産量を誇るコスト効率の高いバッチ生産方式の部品を実現します。

SLS 380 は、3D Systems の次世代 SLS ワークフローの一部であり、今までに例のないレベルのスループット、一貫性、性能、生産量を誇るコスト効果の高いバッチ生産方式の部品を実現します

SLS 380 は、高レベルの再現性、スループットの向上、運用コストの削減を実現し、より効果的で効率的なデジタル製造を可能にします。SLS プリンタは、個別にキャリブレーションされた 8 つのヒーターを管理するカスタムアルゴリズムと、毎秒 100,000 以上の熱データサンプルを取得する内蔵の高解像度 IR カメラを利用して、造形チャンバ内の熱均一性を管理、監視、制御します。 

この新しいプラットフォームの一環として、3D Systems は、新しい材料品質管理 (MQC) システム、MQC 600 も導入します。MQC により新鮮な材料とリサイクル材料の最適な比率を保証し、MQC 600 は、最大 4 台のプリンタに同時に材料を供給するように最適化されており、材料の無駄を最小限に抑え、オペレータの介入をなくします。同社は、2022 年第 1 四半期に SLS 380 の一般提供を予定しています。

ワークフローを完成させるために、3D Systems は AMT の製品ラインを再販し、完全に自動化された後処理ワークフローを提供します。AMT の PostPro 工業スケールの SLS 後処理システムには、完全に自動化された脱粉および化学蒸気スムージングソリューションが含まれており、部品の品質と機械的性能を最適化するとともに、効率を向上させます。PostPro は、部品のバッチ洗浄とスムージングを可能にするため、リードタイムと製造コストを削減し、工場を拡張可能にします。


強化された DMP 構成により、ヘルスケアおよび産業用用途のイノベーションを加速

3D Systems のダイレクト金属プリンティング (DMP) プラットフォームは、化学的純度が高く非常に強い部品を製造できることから、業界をリードする技術として認められています。その結果、世界最大手のメーカーの多くが、同社の金属アディティブマニュファクチャリングソリューションを活用して、重量を軽減し、機能を強化し、組立てを簡易化した製品、コンポーネント、ツールを製造しています。

同社は本日、造形時間を最大 50% 短縮し、低コスト化に寄与する 2 つのレーザーを搭載した DMP Flex 350 Dual および DMP Factory 350 Dual を発表します。これらの最新製品を同社の DMP ポートフォリオに追加することにより、柔軟な使用用途、クイック-スワップ造形モジュール (DMP Flex 350 Dual)、統合型粉末リサイクル (DMP Factory 350 Dual)、プリントジョブ、材料、設定、24 時間 365 日の生産性を実現するためのメンテナンスを管理する集中サーバーなど、単一レーザー構成によるメリットを維持します。さらに、同社の例のない真空チャンバにより、アルゴンガスの消費量を大幅に削減するとともに、クラス最高レベルの酸素純度 (<30 ppm) を実現します。DMP Flex 350 Dual および DMP Factory 350 Dual は、医療機器、航空宇宙、ターボ機械、半導体、自動車、モータースポーツといった様々な用途のイノベーションの加速を支援します。これらのプリンタの一般提供は、2022 年の第 1 四半期を予定しています。

DMP Factory 350 Dual は、統合粉末管理と 2 つのレーザー構成を搭載しており、生産性の向上と運用コストの削減を実現します。


DMP Flex 200 が、幅広いデンタル用途で優れた品質を実現

DMP Flex 200 は、高品質、小型、複雑、微細な金属部品の積層造形向けに設計されており、翌日に脱着可能な義歯 (RPD)、クラウン、ブリッジ、インプラントバーといったデンタル用途に最適です。DMP Flex 200 には、500W のレーザー光源と、プロセスチャンバ内でのねじ管理を不要にする造形プレートクランプ機構を装備したより大きな造形サイズ (140 x 140 x 115 mm または 5.51 x 5.51 x 4.53 インチ) が搭載されています。3D Systems は2022 年の第 1 四半期に DMP Flex 200 の発売を予定しています。

500W のレーザー光源とより大きな造形サイズを搭載した DMP Flex 200 は、高品質、小型、複雑、微細な金属部品のアディティブマニュファクチャリング向けに設計されており、翌日に脱着可能な義歯 (RPD)、クラウン、ブリッジ、インプラントバーに最適です


3DXpert®  17 が、トポロジの最適化と機械学習により生産を加速

3D Systems の DMP ポートフォリオを生産ワークフローに統合しているお客様は、Oqton が提供する 3DXpert 17 の強化された機能の恩恵も受けることができます。9月に発表した Oqton の買収により、3D Systems は、自社の AM ソフトウェアプラットフォームスイート全体をアディティブマニュファクチャリング業界に提供できるようになります。3DXpert は、部品の準備と最適化を迅速に行うための業界で最も強力な統合ツールです。アディティブマニュファクチャリンのための迅速な設計 (DfAM) を可能にすることで、生産時間を短縮し、部品の精度を向上します。新バージョンに搭載された機能は、生産量を増大し、プリント時間を短縮することで部品設計を加速します。3DXpert 17 の一般提供は 2021 年第 4 四半期を予定しています。


Figure 4® Rigid 140C Black が新たな自動車および産業用途を生み出す

3D Systems の材料ポートフォリオで起きている急速なイノベーションは、お客様が様々な新しい生産用途に対応することを可能にしています。3D Systems は本日、Figure 4 Rigid 140C Black を発表しました (日本販売未定)。さまざまな環境で長期的な機械的安定性を備えた量産グレードの部品を提供するために設計された、2 液性エポキシ/アクリレートハイブリッド材料です。この革新的な材料は、特許取得済みのフィラーで作られており、射出成形されたポリブチレンガラス繊維 (PBT GF) に匹敵する剛性を備えています。Figure 4 Rigid 140C Black の熱変形温度は 1.82 MPa で 124°C であり、最終用途のクリップ、カバー、コネクタ、ハウジング、ファスナー、電気ラッチ、ボードコネクタなど、自動車のボンネット下や車内での用途にとって非常に魅力的な材料です。Figure 4 Rigid 140C Black で生産されたボンネット下コンポーネントは、高温作動温度 (HTOL) テストを受けた際に優れた信頼性を示しました。これらの部品は部品間の摩擦も良好で、材料が構造的な特性を維持するため、レバー、ノブ、クラッチなどの産業用途に最適な素材です。

このセンサーハウジングのように、Figure 4 140C Black で製造されたボンネット下コンポーネントは、HTOL テストを受けた際に優れた信頼性を示しました

Figure 4 Rigid 140C Black は ASTM D4329 規格と ASTM G194 規格に準拠した、屋内環境使用 8 年および屋外環境使用 1 年半に相当するテストを受けました。この材料と 3D Systems の Figure 4 テクノロジを組み合わせて使用するイノベータは、優れた表面品質、精度、再現性を備えた量産部品を作成できるだけでなく、同社の効率的な熱硬化プロセスにより、最終部品までの時間を短縮することができます。メーカーは、競合他社のシステムで提供される他の類似材料のように部品を塩漬けにせずとも、135℃ で 3 時間、二次熱硬化を行えるメリットを享受します。さらに、競合他社のシステムで提供される他の類似材料の場合、8 ~ 12 時間必要とする硬化時間が、約 75% 短縮されます。

3D Systems のアディティブマニュファクチャリン部門の最高技術責任者である David Leigh 博士は、次のように述べています。「Formnext で、同業他社の皆様、協力者の皆様、お客様にお目にかかり、アディティブマニュファクチャリングポートフォリオの新たな製品強化をご紹介できることを嬉しく思います。私たちは、お客様が最も難しい生産用途に取り組む際に役立つコアテクノロジへの投資を継続しています。一年の終わりが近づいていますが、大きな期待を持ち、自分たちだけでは成し得ないことを自覚しながら、今後の展開を楽しみしています。私たちは、同業他社の皆様との協力を通じて、私たちの製品や専門知識を結集し、私たちが提供するソリューションを根本的に変革することで、アディティブマニュファクチャリングの世界を変える一端を担う素晴らしい機会を見い出しています」


3D Systems は、Formnext 2021 の自社ブース  (Hall 12.1 D101) で、これらの新しいテクノロジやソリューションを紹介します。詳細については、同社ウェブサイトをご覧ください。


将来の見通しに関する記述

本リリースの特定の記述は、過去または現在の事実の記述ではなく、1995 年米国民事証券訴訟改革法 (Private Securities Litigation Reform Act of 1995) の意義の範囲内における将来の見通しに関する記述です。将来の見通しに関する記述には、当社の実際の結果、業績または成果が過去の結果あるいは将来の見通しに関する記述によって明示または暗示される将来の結果または予測と大幅に異なる可能性がある既知および未知のリスク、不確実性およびその他の要因が含まれます。多くの場合、将来の見通しに関する記述は、「確信する」、「信念」、「期待する」、「可能性がある」、「はすである」、「推定する」、「意図する」、「予期する」または「予定である」などの用語あるいは類似用語の否定形により特定できます。将来の見通しに関する記述は、経営陣の信念、仮定、および現状の期待に基づくものであり、ビジネスに影響を与える事象や傾向に関する会社としての信念や期待を含む場合もあり、必ずしも不確かなものではありませんが、多くは会社に管理できる範囲を超えるものです。3D Systems の米国証券取引委員会への定期提出書類の見出し「将来の見通しに関する記述」および「リスク要因」に記載されている要因、およびその他の要因により、実際の結果は将来の見通しに関する記述に反映または予測された結果と大幅に異なる可能性があります。経営陣は将来の見通しに関する記述に反映された期待が合理的であると確信していますが、将来の見通しに関する記述は将来の業績や結果を保証されるものでも、信頼されるべきものでもありません。また、そのような業績や結果が達成される時期を正確に示すものであるとは必ずしも証明されません。記載された将来の見通しに関する記述は、記載日時点のものです。3D Systems は、将来の展開、その後の出来事または状況、あるいはその他の結果にかかわらず (ただし法令に別に定めがあるものを除く)、経営陣または経営陣に代わって示された将来の見通しに関する改訂を更新または見直す義務を負いません。


3D Systems について 

30 年余り前、3D Systems は 3D プリントのイノベーションを製造業にもたらしました。現在は、業界をリードするアディティブマニュファクチャリングソリューションパートナーとして、あらゆる活動にイノベーション、パフォーマンス、および信頼性をもたらすことで、これまで不可能であった製品やビジネスモデルを創出するチャンスをお客様に提供しています。当社独自のハードウェア、ソフトウェア、材料、およびサービスの製品により構成されるそれぞれの特定用途向けソリューションは、専門知識を駆使し、お客様と連携しながら製品とサービスの提供方法の変革に取り組んでいる当社のアプリケーションエンジニアにより実装されます。3D Systems のソリューションは、医療、歯科、航空宇宙と防衛、自動車、消費財など、ヘルスケア市場や産業市場でのさまざまな先進的なアプリケーションに対応しています。当社の詳細については、www.3dsystems.com をご覧ください。


2021年11月12日金曜日

シリーズ<こんなにすごいぞ Figure 4>: 第9回 - サポートの設計をしてみよう - スマートサポート 2

スマートサポートについて、前回の続きです。

今回は、スマートサポートにある「解析」「作成」「変更」のうちの解析についてお話ししたいと思います。


まずそれぞれの役割について簡単に説明しますと、

  • 解析:入力された条件より、サポートアンカーの位置を計算し示してくれます。
  • 作成:サポートに対する各種設定を行います。
  • 変更:サポートアンカー位置の変更を行います。

解析を実行せず、「変更」よりゼロから任意でサポートアンカー位置を決めていくこともできます。小さなパーツであればそれで良いかもしれませんが、サポートアンカー位置を決めるにはそれなりにノウハウも必要ですし、大きなパーツであれば最初にある程度サポートアンカーの位置を決めてから変更した方が、時間も大幅にセーブすることができると思います。とは言いながら、実際のパーツは多様な面から構成されており必ずしも解析の結果が思ったようなサポートアンカー位置にならないこともありますので、「変更」よりサポートアンカー位置の編集は必要になると思います。それでも「解析」によるサポートアンカーの位置決めは作業を楽にしてくれると思います。

その「解析」の中身を見てみますと、次の項目があります。
  • 下向き平面:プラット―フォーム側から見たプラットフォームに平行な面におけるサポートアンカーの位置を設定します。
  • 傾斜:スロープ面におけるサポートアンカーの位置を設定します。
  • オーバーハング:サポートなしでパーツ本体が自分自身を支える幅を設定します。
  • 薄壁:薄壁として認識できる最薄の厚さを設定し、薄壁上のサポートアンカーのピッチを設定します。
  • シャープエッジ:シャープなエッジ上のサポートアンカーのピッチを設定します。

最もよく使うと思いますので、下向き平面のパラメータについてもう少し詳しくお話ししましょう。   
  • ポイント影響半径:特異点のない平面を例にサポートアンカーの間隔を設定します。
  • コーナーの影響半径:コーナーアンカー点からの距離を設定します。
  • 輪郭の影響半径:デザイン上の輪郭(境界含む)上のアンカーポイントの間隔を設定します。
  • 境界までのスナップ距離:境界からのアンカーの位置を設定します。

それぞれのパラメータの働きを、実際の位置を示した図で確認してみましょう。対象の個所は赤点線内()で示します。

ポイント影響半径: 2 ㎜
コーナーの影響半径: 2 ㎜
輪郭の影響半径: 2 ㎜
境界の影響半径: 1 ㎜

とりあえず、上記の値をベースとして各パラメータを変更してみます。
ポイント影響半径: 3 ㎜ ←変更
コーナーの影響半径: 2 ㎜
輪郭の影響半径: 2 ㎜
境界の影響半径: 1 ㎜

ポイント半径のみ 3 ㎜ にしました。コーナー及び境界部以外はサポートアンカー間の距離が大きくなりました。
ポイント影響半径: 2 ㎜
コーナーの影響半径: 3 ㎜ ←変更
輪郭の影響半径: 2 ㎜
境界の影響半径: 1 ㎜

コーナーの影響半径のみ 3 ㎜ にしました。コーナーからのサポートアンカーの距離が少し大きくなりました。
ポイント影響半径: 2 ㎜
コーナーの影響半径: 2 ㎜
輪郭の影響半径: 3 ㎜ ←変更
境界の影響半径: 1 ㎜

輪郭の影響半径のみ 3 ㎜ にしました。輪郭上のサポートアンカー間の距離が大きくなりました。
ポイント影響半径: 2 ㎜
コーナーの影響半径: 2 ㎜
輪郭の影響半径: 2 ㎜
境界の影響半径: 0.5 ㎜ ←変更

境界の影響半径のみ 0.5 ㎜ にしました。境界からのサポートアンカーの距離が小さくなりました。


くどいようですが、実際のパーツは単なる平面だけではないので、ここまででサポートアンカーの位置を決めたら解析の他のパラメータを調整してサポートアンカー位置を仮決定していきます。とは言いながら、思ったような位置にサポートアンカーができない場合もあると思いますので、その際は別途お話しする「変更」で手動ですが調整することになります。


次回は、「作成」タブをご紹介します。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
皆さんのご参考になれば幸いです。

記事 AEs

2021年11月11日木曜日

Windows 10 で python を実行しようとすると Microsoft Store が開く事象の対処法

Geomagic Control X 2022 の新機能として搭載されたスクリプト機能、お試しいただけましたか?

ビジュアルスクリプトはパズルを組み立てるようにスクリプトを組み立てて自動処理のフローを作っていくことのできる、スクリプト初心者に優しいインタフェースになっています。

ビジュアルスクリプトエディタ

さてそのビジュアルスクリプトですが、Run External Command (外部コマンドを実行)アクションを使うと、外部コマンドとしてDOSコマンドやEXEの実行などが可能です。カスタマーサポートセンターにもサンプル(*)が掲載されているのですが、このサンプルのようにバッチから python スクリプトを実行しようとした際、スクリプトが見つからないなどのエラーがおきることがあります。

またこの場合、DOSから直接 python を実行するとなぜか Microsoft Store が開くなど謎な症状が起こることがあります。そんな現象がでて Python が実行できない場合、Windows のデフォルト設定で python が Microsoft Store のエイリアス(ショートカット)登録されていることが原因かもしれません。

python関連のファイルのエイリアスがオンになっている

この場合、設定 > アプリと機能 > アプリ実行エイリアス で、python.exe、python*.exe のエイリアスをオフにすることで解消されます。

この振る舞いについて詳しく知りたい方は Microsoft 社の python 関連のFAQ をご参照ください。


*英語のコンテンツです。日本語で参照したい方はブラウザの翻訳機能をご利用ください。

2021年11月5日金曜日

Geomagic Control X 2022 リリース

 

三次元測定データを使った品質検査ソフト、Geomagic Control X の新バージョンをリリースしました。

今回のアップデートの主な新機能と改善点:

  • ビジュアルスクリプティング - 直観的なマクロ・スクリプトの作成による自動化
  • メッシュ操作のパフォーマンス向上 - メッシュ編集ツールや描画のパフォーマンスの向上
  • スマート選択 - マウスドラッグによる近似曲率フェースの選択調整
  • 面の輪郭度の不均等公差 - Uマーク(ASME記述)による不均等公差指示を追加


ビジュアルスクリプティング

Control X の機能をパズルのように組み立てて操作を記録しておき、自動処理させる機能が新しく追加されました。ビジュアルスクリプティングの名の通り、視覚性に優れ、直観的に処理の流れを組み立てることができ、スクリプト言語の知識がなくても簡単に処理を作成することができます。

Control X 同梱のチュートリアルにスクリプティングのチュートリアルが追加されていますので、すぐに使い始めるための学習を開始できます。

ビジュアルスクリプティングエディタ

メッシュ操作のパフォーマンス向上

新しいアルゴリズムの採用により、多くのメッシュ機能の操作速度が飛躍的に改善しました。

• 合成 • メッシュ化 • 法線修正
• 分割 • ディフィーチャ • 穴埋め
• 測定データの変換 • 測定データ同士の位置合わせ • 統合
• ボリュームオフセット • 読み込み • メッシュ選択

スマート選択

WrapやDesign Xで採用しているスマート選択がContrl Xでも利用可能になりました。図のように湾曲した箇所を選択したいとき、左マウスボタンでクリックドラッグするとドラッグ量に合わせて選択を拡大し、近似曲率部分を手早く選択することができます。

クリックしてからマウスを上下にドラッグすると類似曲率部分の選択を拡大・縮小


面の輪郭度の不均等公差

面の輪郭度で不均等公差の指定が可能になりました(コールアウトの表記はASME方式)。片側公差や不均等公差の指定が可能です。

U記号による不均等公差指定

無料トライアル

新しい Control X をお試しいただくには、無料トライアルにお申し込みください。(※既存ユーザー様で2021年9月1日時点での保守有効ユーザー様は自動アップデートにより更新可能です)

無料トライアルのインストールガイドと、Control X を初めて利用される方のためチュートリアル




2021年11月2日火曜日

インスペクションワークショップ 1/4


年内ラストのオンラインワークショップ開催のお知らせです。
3Dスキャナを使ったデジタル化から、できたデジタルデータを使って品質検査に役立てる具体的なプロセスやノウハウを学習するワークショップです。評価体験版の検査ソフトウェアとサンプルデータを使って実際に自身のPCで作業を体験して頂けます。詳しくはソフトウェアイベントページをご参照ください。



2021年10月21日木曜日

シリーズ<こんなにすごいぞ Figure 4>: 第8回 - サポートの設計をしてみよう - スマートサポート 1

 ついこの間まで夏日だったように思いましたが、ここのところ急に寒くなってきましたね。気温が下がってくるとやっぱり暖かい食べのものが恋しくなってきますね。暖かい食べ物と言えば真っ先に頭に思い浮かぶのは鍋ですが、皆さんはいかがですか?いずれにしても、急な気温変化で体調を崩さないようお気をつけください。

今回より複数回に分けて、サポートの設計についてお話ししたいと思います。Figure 4 は面露光で吊り下げタイプのプリンターですので、造形物が重力方向に落ちないように上から引っ張ってあげる必要があります。この引っ張る役割を果たしているのがサポートですが、サポートは落ちないようにすること以外にも造形の品質に対しても大きな影響もありますから、非常に重要な部分になります。ただ 3D Sprint は、初めての方でも直ぐに造形ができるように様々な機能をわかりやすい形で用意してありますので、どうぞ心配しないでください。


では早速、造形するデータを 3D Sprint にインポートします。

パーツの配置及び配向を決めたら、下図オレンジの“スマートサポート”をクリックします。


下図のようなウィンドウが画面左側に表示されます。このウィンドウ内の機能を使って、サポートの設計を行っていきます。樹脂毎に各項目のディフォルト値が用意されておりますので、まったくのゼロから設計をするような非効率なことはしなくても良いようにしてあります。ただ多くの場合、そのディフォルト値から少しずつ値を変えて最適値を見つけ、更に高品質な造形物をプリントすることになると思いますので、各パラメータがどのように造形結果に作用するのかは覚えておいた方が良いかもしれません。

サポートの形状を決めるスタイルを選びます。
通常は“Flat Tip”と“Round Tip”が用意されています。板状の2つのパーツをクロスしたFlat Tipよりも、円柱の Round Tip の方が支える強度は強いです。Round Tip はその形状から樹脂をより多く消費し、同等の条件で設定したばあい造形後のサポートの剥がしにくさも多少あります。造形中のパーツの欠落や変形を避けるため、サポートは強固につけたい気持ちもありますが、必要最低限 + α 位の強度で選択及び設定するのが理想です。正直なところこの辺の感覚はまずはディフォルト値のスタイルで設計し、求める結果と実際の造形結果を比較しながら値を変更し、再造形を繰り返すか、次回の造形に反映させるかなどして覚えていくということになります。
なお選択した樹脂によって選べるスタイルに違いがありますので、ご注意ください。
Flat Tip Round Tip

スタイルのプルダウンメニューの下には、下記のようなアイコンが並んでいます。こちらはディフォルトから変更を加え最適化したサポートの設定をユーザー設定として保存・管理するための機能です。左から、「新規作成/上書き保存/規定値へ戻す/名前の変更/削除/インポート/エクスポート」になります。過去に造形したものと同じようなパーツを造形する場合、非常に役立ちますのでお役立てください。


次回は、スマートサポート内のグループタブ - 解析/作成/変更(下記)についてご紹介します。



今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
皆さんのご参考になれば幸いです。
記事 AEs