しばらくイベントの告知に留まっていましたが、今日から3Dスキャナーからのデータを処理するソフトウェア、Geomagic Wrap の バージョン2021 のハイライトを数回に分けてご紹介していきます。
- スクリプト - スクリプティングにまつわる改善
- 解析 - メッシュとサーフェースとの比較解析にまつわる改善
- カラー - テクスチャマッピングにまつわる改善
- メッシュ - 点群からメッシュへの変換にまつわる改善
まず今回はスクリプトエディタをメインとしたスクリプティングにまつわる改善にフォーカス。
スクリプトエディタ |
スクリプトエディタは、ツール>レコードで記録したマクロや、Pythonスクリプトを使ったプログラムの作成・編集エディタです。
今回のアップデートではスクリプトエディタが開発プログラム用エディタとして大幅に改善され、関数等のハイライト、モジュールやクラスの予測、コメントアウト、ブロック化など、プログラミング補助機能が拡充されました。
スクリプトエディタを開いてまず気が付くのは、カラフルになったということ。今まで単色で表示されていたエディタが、if、forなどの構文の定型文字列(青)、ダブルクォーテーションで挟んだ文字列(茶)、コメント(緑)など、要素によって色分けされて表示されるようになり、内容の視認性が格段に改善されました。またdefによる定義の段落を縮小することで長いスクリプトもすっきり表示させることができます。。
またエディタ上部のボタンを使って、選択した行をまとめてコメントアウト・コメントアウトの解除ができるようになりました。
今までのように一行ずつ#を付け外しする必要がない! |
Show Whitespace(空白を表示)ボタンを使うと空白がタブなのか空文字なのかが分かり、インデントが意味を持つPythonでのミスを減らすのに役立ちます。
タブは矢印、空文字は点 |
さらにインテリセンスの搭載によりクラスやモジュールの予測・保管機能が加わり、例えば geoapp.get までタイプすれば、.get に続く名前を持つモジュールをリストし、簡易ヘルプを表示して何を返すのかを見ることができます。
自動予測・保管 |
またマクロの改善として、頻繁に使うコマンドにパラメータの意味を推察しやすくするためのテキストが挿入されるようになりました(一部のコマンドのみ)。
メッシュドクターコマンドに追加されたパラメータ名 |
ご覧のような改善で、スクリプトエディタは生まれ変わりました。今まで簡単なスクリプトでも外部エディタに書いてコピーして貼り付けて、変更したらまたコピーして貼り付けて、、返り値を見るのもヘルプを開いて~としていた手間が大幅に削減されること間違いありません。
かといってもヘルプはヘルプでやはり重要です。ということで今回スクリプトドキュメントも刷新されています。レイアウト改善や図の挿入によって見やすくしつつ、従来からのサンプルスクリプトも引き続き提供されています。(英語での提供です)
新しくなったスクリプトドキュメント |
スクリプトドキュメントは、はじめにタブから開くことができます。
さて、今回は以上。次回は解析機能の改善をお伝えします。
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