前回のコピーに対して、今回はスタック(パーツの積み上げ)についてお話しします。スタックとコピーは非常に似た機能ですが、固有の機能もありますのでその点まとめてお話しします。
スタックを作成は、ツールバーの より実行します。なおスタックする対象のパーツを選択してからでないとアイコンが有効になりませんので、ご注意ください。
各軸に対する総数及びパーツ間の距離の設定については、第18回でコピーについてお話しした使い方と基本は一緒です。
スタッガーは、Y軸に対する偶数列をX軸方向に半個ずらして配置する機能です。造形後にパーツがプラットフォームから外しやすくなるというメリットがありますが、1回で造形できる個数は減ります。
なおスタックを作成でパーツを複製する場合、総数にいくら大きな数を入力してもプラットフォームに収まりきる分しか複製してくれません。この点は、コピーとは異なる点です。
ベース設定とは、スタックしたパーツを支える土台を決定します。ベース設定により選択されたベースは、プラットフォームに直付けになるというユニークな特徴を持っているので、ベースとプラットフォームの接続はサポートがなくても造形できます。スタックを作成ウィンドウ上部のSample Basesをクリックすると、3D Sprintに用意されているベースとなるパーツののSTLファイルを利用できます。開いたフォルダーより使いたいベースのSTLファイルを3D Sprintの作業ウィンドウ中にドラッグ&ドロップして使用します。
ベースの大きさは、それぞれのパーツの大きさをもとにマージンX,Yによって調整できます。ディフォルト値0で実行した場合は、パーツの外寸に合わせた大きさに自動調整されます。
クリアランスは、ベースと1段目のパーツの最短距離を決定します。こちらは基本的にディフォルト値をそのままご使用頂くのが良いと思いますが、必要に応じて樹脂毎に設定されているプラットフォームからパーツの最短距離に合わせて値を変えていくのも良いと思います。樹脂毎の最短距離設定値は、ビルドスタイルから高度な設定を開き、全体の中から最小サポート高さで確認できます。
ダイナミック干渉確認は、入力した数値より近い位置に別のパーツ及びベースがある場合に赤色で警告してくれます。
全ての設定が完了したらセットをクリックして、設定内容を確定し適用します。この際ベース同士は、パーツをより強固に支えられるように自動的に接続されます。
スタック出来たらサポートなり支柱を使って、パーツを支える設計を行わけですが、ここからがコピーとは大きく異なる点です。
スタックで作成されたパーツ及びベースは1つのグループとして認識されるようになりますので、複数個のうち1つのパーツについてサポートを設定すると、他のすべてのパーツの同一個所に同一条件でサポートを展開します。同一サンプルを1度に多く造形する際には非常に便利な機能です。
なおこのグループ化は解除することもできますが、解除によってベース含めそれぞれが別々のパーツになってしまうため、上記のようにサポートの自動横展開は出来なくなります。ご注意ください。
合わせて支柱を作成による支柱もサポートと同じように機能しますが、ベースから1段目の自動展開と2段目以降の自動展開が異なりますのでご注意ください。
1段目(ベースとパーツ間)に設定:1段目のみで、2段目以降には展開されません。
2段目以降(パーツとパーツ間)に設定:1段目含むすべての段に展開されます。
支柱を2段目以降に設定
今回も最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
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