2018年5月8日火曜日

蓋のない容器をGeomagic Desigin Xでリバースモデリングする方法

Geomagic Design Xで蓋のない容器をモデリングする方法について
ご質問いただきましたのでご紹介したいと思います。


ポリゴン(測定データ)からリバースしてソリッド(CADデータ)作成

モデリングの手法については、いろいろな方法が考えられます。
容器の厚みが一定であれば『シェル』コマンドを活用すれば一発で作成できますが、一定ではない場合や内側の構造が複雑な場合は今回の方法が参考になると思います。


豆腐の容器から豆腐を取り出すイメージ

リバースモデリングを始める前に、大まかな構造を理解する必要がありますので、今回の形状であれば、先ずはお店に売ってあるお豆腐をイメージして下さい。
豆腐は容器に入っていますので、豆腐を容器から取り出すと容器だけが残ると思います。これが蓋のない容器をリバースモデリングするイメージになります。


ポリゴン(測定データ)からソリッド(CAD)データを作成


実際にポリゴン(測定データ)からソリッド(CADデータ)を作成する流れは、容器の中身が埋まっている状態と、中身だけのソリッドデータを別々に作成します。


ポリゴンからスケッチを作成

リバースモデリングを始めます。
ポリゴンからスケッチを作成するために、参照平面の『上面』にスケッチを作成します。容器の外枠となる形状から作成しますので、外周形状をトレースします。


スケッチから押し出してソリッドを作成

スケッチから『押し出し』コマンドを使ってソリッド形状を作成します。次に『フィレット』コマンドでエッジ部分にフィレットを作成します。容器の外周部分が作成されました。


容器の中身を作成するため外周の要素を使用

次に容器の中身を作成します。この時に容器の外周で作成したソリッドの形状をもとに中身を作成します。参照平面の『上面』にスケッチを作成し、『要素を変換』コマンドを使ってソリッドのエッジ部分をスケッチに抽出します。抽出したスケッチは『オフセット』コマンドで内側にオフセットします。



スケッチから押し出してソリッドを作成

スケッチから『押し出し』コマンドを使ってソリッド形状を作成します。次に『フィレット』コマンドでエッジ部分にフィレットを作成します。容器の中身が作成されました。


外と中を別々に作成し、中身を抜く

外周のソリッドと中身のソリッドが別々に作成しましたので『ブーリアン』コマンドの『カット』を使って、外周から中身を抜いた箱形状のソリッドを作成します。

容器の形状だけが残る

中身が抜かれた容器の形状だけが残れば完成となります。


今回作成したデータは下記のURLからダウンロードできます。
使用する際はGeomagic Desigin Xを立ち上げ、ダウンロードしたファイルを開いて下さい。フィーチャツリーから手順を確認することができます。
https://3dsystems.sharefile.com/d-s67706dad1f84e94b

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