当日はスキャナを既にお持ちのお客様からこれら検討をされるお客様まで、多くのお客様にご参加頂くことができましたので、様子を少しご報告したいと思います。
まずは前半第1部として、3Dスキャナの測定原理や特徴、方式などを教室形式で解説。
その後、展示ルームに設置した各種スキャナの実機体験をしていただきました。
今回スキャナメーカー様からのご協力でお貸出し頂いたアーム式スキャナの他、卓上に設置したカメラ式のスキャナ、カラーも取得できるタイプのハンディスキャナをご用意しました。グループに分かれて実際にスキャニングを体験頂き、それぞれ方式やスペックの異なるスキャナのデータの取得状況による違いなどを確認しました。
手法の異なるスキャナでスキャンを体験 |
高精度のスキャンが可能なアーム式スキャナでは、黒色・光沢・透明などの、一般的にスキャナが苦手とする材質の対象物を使って、素材によるスキャンの結果の違いがどのようなものか実際に確認して頂きました。
材質の異なるパーツや複雑な形状がどうスキャンの違いがでるかを確認 |
休憩を挟んで第2部は、多方向からそれぞれにスキャニングされたデータ同士の位置合わせや合成処理などの一般的な作業の流れをソフトウェア使って体験。
スキャンしたデータの一般的な後処理をソフトウェアを使って学習 |
合計3時間の短い時間ではありましたが、リバースエンジニアリングの第1ステップとして必要な内容を体感して頂けたのではないでしょうか。
第2回は 4月5日(金)どこまでやったらいいの?スキャンデータの編集あれこれです。スキャンしたデータって、いったいどうしたら「使える」ようになるの?といった疑問にお答えします。詳しくはイベントページをご覧ください。
最後に、ワークショップでお客様から頂いたご質問をいくつかご紹介します:
Q: 手軽で安価なスキャナなどでスキャンしたデータは形状が細かくは再現できていないようですが、こうしたデータにはどんな利用用途がありますか?
A: たとえば、車両の内装用品の設計検討に利用されるという事例があります。 すでに存在する形状に収まる用に部品を設計する場合、細かな形状再現ができている必要は無く、合わせ面部分が抽出できれば良いので、大まかなデータでも問題ないとのことでした。 低価格で手軽にスキャニングが行えるからこそ、これまで使っていなかった様な分野で現物からの形状情報を抽出することで効率化を図ることができると思います。
Q: 細い隙間のスキャンは難しいと説明がありましたが、どこまでスキャンできるでしょう。
A: 形状によっても異なるので一概には言えませんが、例えば隙間や細い形状をスキャンするには、細い形状を横向きに断面を取る様なイメージでレーザーを動かす事によって、安定的なデータを取得できることが多いです。
円柱形状や隙間の長手方向にレーザーを当ててしまうと、対象物との距離やスキャナを動かすスピードによって取得できるデータ量が左右されやすくなります。そこで、円柱や隙間を横切る様な方向でレーザーを当てることにより、安定的なスキャニングができます。
Q: スキャナの貸出は行っていますか?
A: 残念ながら、弊社では行っておりませんが、有償で貸し出しを行われている企業様もあるようです。精度の高いスキャナであれば、各地域の産業技術センターでもご利用頂ける施設をお持ちの場合が多いです。
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