2021年5月26日水曜日

3D Systems が新しい Figure 4® 樹脂の導入で生産用途を変革

  • 熱変形温度 150℃ の新難燃性材料など、生産能力の高い新材料により、高度な用途、生産性の高いバッチ製造に長期的な機械的性能と環境安定性を実現 
  • ASTM D4329 規格と ASTM G194 規格に準拠した、屋内使用 8 年および屋外環境使用 1 年半に相当するテストを実施した材料

2021 年 5 月 25 日、米サウスカロライナ州ロックヒル - 3D Systems (NYSE:DDD) は本日、バッチ処理の最終用途パーツ製造とプロトタイピング用途用に特別に設計された同社の Figure 4® ポートフォリオに、性能と生産能力に優れた 4 つの新しい樹脂、Figure 4 High Temp 150C FR Black、Figure 4 Tough 65C Black、Figure 4 Tough 60C White、Figure 4 Rigid Gray を追加しました。これらの材料は、一般的なフォトポリマー樹脂とは異なり、屋内および屋外環境における長期的な機械的性能と安定性を特徴とし、家電製品、自動車、モータースポーツ、ヘルスケア、工業製品、航空宇宙、防衛などの産業における非常に複雑な用途に適しています。これらの材料は、硬度、剛性、耐久性、エラストマ、高熱変形温度 (HDT) を含む、同社のFigure 4 の高速かつ生産能力に優れた 3D プリント材料の既存のポートフォリオに追加された最新材料です。粉末結合や熱溶解積層法 (FDM) などのテクノロジとは異なり、Figure 4 のパーツは、射出成形プラスチックと同様に、滑らかで光沢のある表面と、積層ラインが見えない、プリンタで造形されたような外観を特徴とし、仕上げ後処理が少なくなります。

さらに、同社の定評ある 3D Sprint® ソフトウェアの最新リリースを使用すると、高密度パーツスタッキングと新しい支柱サポート構造が可能になり、生産性が 40% 向上します。3D Systems のお客様は、同社の Figure 4 の材料とテクノロジ、ソフトウェア、用途に関する専門知識を含む包括的なソリューションにより、数万または数十万単位の高性能な最終用途プラスチックパーツをバッチ処理できます。


高い熱変形温度 (HDT) と難燃性が要求される用途向けの新材料 

Figure 4 High Temp 150C FR Black は、剛性が要求される航空宇宙 & 防衛、自動車 & モータースポーツ、家電用途向けのプロダクションプラスチックパーツの生産に最適な、ハロゲンフリーの難燃性樹脂です。この材料は、2 mm または 3 mm の厚さで UL94 V0 規格に準拠した、電気コンポーネント、プリント回路基板カバーおよびハウジング向けです。また、3 mm の厚さで、米国連邦航空規制 (FAR) 25.853 と FAR Part 23.853 にも準拠しており、硬質カバー、パネル、ハウジング、輸送機やコミューター航空機の小型機内パーツの生産にも使用できます。この材料は取り扱いが容易であり、高温で溶融またはプリントせずに供給品として使用できます。

Figure 4 High Temp 150C FR Black で生産されたパーツは、ASTM D4329 規格と ASTM G194 規格に準拠した、屋内使用 8 年および屋外環境使用 1 年半に相当する機械的性能と環境安定性を発揮しました。この環境安定性により、屋内環境と屋外環境において、プリントされたパーツが長期にわたり機能性と安定性を維持することを保証します。


高耐荷重プロダクション用途向け剛性 ABS ライク材料(*)

3D Systems は、衝撃強度、伸び、引張強度の組み合わせを実現するために独自設計されたその他の材料で、Figure 4 ポートフォリオを補完しています。さらに、これらの材料は、屋内と屋外において、長期にわたり機械的性能と環境安定性を発揮するように設計されています。Figure 4 のすべての材料は、二次熱硬化なしに、優れた表面品質、精度、再現性を備えたパーツを生産できます。その結果、パーツ完成までのスループットが高速化します。 

Figure 4 Tough 65C Black は、高い降伏点伸び (6.6%) を有し、スナップとクリップに優れています。このため、ブラケット、カバー、スナップフィット、構造パーツ、耐荷重パーツ、カスタム締め具などの用途に最適です。この材料は、屋内と屋外で、それぞれ 8 年と 1 年半にわたり、長期安定性を発揮するため、屋内環境と屋外環境において機能性と安定性を維持しなければならない自動車パーツや消費財パーツなどの用途向けとして位置づけられます。Figure 4 Tough 65C Black は、ISO 10993-5 規格に準拠した生体適合性を備えており、UL94 HB 規格の可燃性に準拠しています。 

Figure 4 Tough 60C White は、Tough 65C Black と性能が全体的に類似しており 、コンシューマ向け製品、ウェアラブルデバイス、ディテールと精度を必要とする汎用パーツに使用される小型スナップフィット、ブラケット、ハンドル、締め具などの機械耐荷重用途に対応するように設計されています。 この材料は、 ISO 10993-5 規格と ISO 10993-10 規格に準拠した生体適合性を備えており、機械的特性、色、細胞毒性、寸法安定性を維持しつつ、一般的な方法で滅菌できます。このため、医療用に設計されたツール、ハンドル、小型プラスチックパーツの生産に最適な材料です。

* Figure 4 Touch 65C Black および Tough 60C Whiteの日本における販売は未定です。


静的プロダクション用途向けの Figure 4 Rigid Gray

Figure 4 Rigid Gray は、以前に発表した PRO BLK 10 材料と性能が全体的に類似しており、優れた品質、屋内と屋外における機械的性能と環境安定性と相まった、熱特性と機械的特性のバランスにより、機能的プロトタイピングと最終用途パーツ生産の両方に対応できます。 この材料は、静的剛性ハウジングとカバー、ケース、パネル、トリムに最適です。グレーの色は、機能プロトタイピングのテキスト、テクスチャ、ディテールの視覚化に便利です。また、この材料は、塗装や金属メッキなどの二次プロセスにも適しています。

この材料は、すでに 3D Systems のお客様に価値を実証しています。Decathlon 社の材料エンジニアの Grégoire Mercusot 氏は次のようにコメントしています。「当社では、Figure 4 Rigid Gray 材料を使用して、スキーヘルメットアクセサリ、自転車用照明カバー、スポーツシューズの靴底とコンポーネントなど、コンシューマ向けスポーツ用品ライン向けに機能パーツを迅速に納入しています。当社は、この材料の性能と、Figure 4 ソリューションの全体的な生産性にとても感銘を受けています。プリンタで造形されたパーツは、射出成形プラスチックに匹敵する優れた寸法精度と完璧な品質を発揮します。材料の魅力的なグレーの色は、パーツ上で表面のきめ細かいディテールやテクスチャを強調するのに最適です。」

3D Systems の材料エンジニアリング & 開発担当シニアバイスプレジデントの Edwin Hortelano 博士は次のようにコメントしています「当社のお客様はイノベーションで業界をリードし、ますます複雑化する用途のサポートに関して当社を頼りにしています。当社は、お客様と協力して、お客様の用途に関する課題に対応する最適なソリューションの設計を支援するだけでなく、多くの場合において、必要な独自の機械的特性を実現する新材料の開発も行っています。当社の材料サイエンティストは、性能を強化させるだけでなく、生産性を向上させるパーツをお客様が製造できるように、Figure 4 ポートフォリオ用にこれらの最新機能強化版を作成しました。3D Systems は、材料、3D プリントテクノロジ、ソフトウェア、用途に関する深い専門知識を組み合わせることで、市場投入までの時間を短縮し、競争優位性を実現する、業界をリードする積層造形ソリューションを提供できます。」


これらの材料の一般提供は 2021 年 6 月中旬を予定しています。3D Systems の包括的なプラスチック材料ポートフォリオの詳細については、同社のウェブサイトをご覧ください。


将来の見通しに関する記述

本リリースの特定の記述は、過去または現在の事実の記述ではなく、1995 年米国民事証券訴訟改革法 (Private Securities Litigation Reform Act of 1995) の意義の範囲内における将来の見通しに関する記述です。将来の見通しに関する記述には、当社の実際の結果、業績または成果が過去の結果あるいは将来の見通しに関する記述によって明示または暗示される将来の結果または予測と大幅に異なる可能性がある既知および未知のリスク、不確実性およびその他の要因が含まれます。多くの場合、将来の見通しに関する記述は、「確信する」、「信念」、「期待する」、「可能性がある」、「はすである」、「推定する」、「意図する」、「予期する」または「予定である」などの用語あるいは類似用語の否定形により特定できます。将来の見通しに関する記述は、経営陣の信念、仮定および現在の期待に基づいており、当社の信念に関する注釈および当社の事業に影響を及ぼす将来の出来事や動向に関する期待が含まれる場合があるため、必然的に不確実なことがあり、それらの多くは当社の管理範囲の対象外です。3D Systems の米国証券取引委員会への定期提出書類の見出し「将来の見通しに関する記述」および「リスク要因」に記載されている要因、およびその他の要因により、実際の結果は将来の見通しに関する記述に反映または予測された結果と大幅に異なる可能性があります。経営陣は将来の見通しに関する記述に反映された期待が合理的であると確信していますが、将来の見通しに関する記述は将来の業績や結果を保証されるものでも、信頼されるべきものでもありません。また、そのような業績や結果が達成される時期を正確に示すものであるとは必ずしも証明されません。記載された将来の見通しに関する記述は、記載日時点のものです。3D Systems は、将来の展開、その後の出来事または状況、あるいはその他の結果にかかわらず、経営陣または経営陣に代わって示された将来の見通しに関する記述を更新または見直す義務を負いません。


3D Systems について 

30 年余り前、3D Systems は 3D プリントのイノベーションを製造業にもたらしました。現在は、業界をリードするアディティブマニュファクチャリングソリューションパートナーとして、あらゆる活動にイノベーション、パフォーマンス、および信頼性をもたらすことで、これまで不可能であった製品やビジネスモデルを創出するチャンスをお客様に提供しています。当社独自のハードウェア、ソフトウェア、材料、およびサービスの製品により構成されるそれぞれの特定用途向けソリューションは、専門知識を駆使し、お客様と連携しながら製品とサービスの提供方法の変革に取り組んでいる当社のアプリケーションエンジニアにより実装されます。3D Systems のソリューションは、医療、歯科、航空宇宙と防衛、自動車、消費財など、ヘルスケア市場や産業市場でのさまざまな先進的なアプリケーションに対応しています。当社の詳細については、www.3dsystems.com をご覧ください。


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