CADデータをSTLで出力した場合など、作成されたSTLのメッシュにはR部など曲率の高い箇所と、平らで曲率が低い箇所とでポリゴンの大きさやエッジの長さが不均一になることが多いです。これによって、出来る限り少ないポリゴンでも形状を維持しているのですが、検査ソフトでデータを使うなど、場合によってこの長さを一定にしたい場合があります。そんな時、Geomagic Design X ではメッシュの最適化を使うと便利です。
メッシュの最適化 |
メッシュの最適化はその名の通りメッシュの状態を最適になるようにするのですが、どういうのが最適かというと:
- 不均一なポリゴンを一定の条件に合わせて整える:高品質メッシュで変換
- ポリゴンのエッジの向きを形状の起伏に合うよう整える:曲率フローを向上
- ポリゴンの頂点に対するエッジの繋がりを整える:ポリ頂点のバランスを均一化
最初の方法を使うと、希望するエッジの長さを指定することができます。
例えばこんなメッシュ。角と平らなところでのポリゴンの大きさが違います。
エッジの長さが部分的に異なる | ズームした状態 |
このような不均一のポリゴンの大きさを整えるのが、高品質メッシュで変換という方法です。必要なエッジの長さを計っておき、エッジの最小長さとエッジの最大長さに測った長さを基準にして同じ値を入れます。
このとき、詳細設定のシャープエッジを修正しないにチェックすると、角が落ちるのを防ぎますので、機械設計などされたピン角のあるモデルにはこのオプションが有効です。
メッシュの最適化オプション |
実施してみるとこんな感じに。※小さいポリゴンですべてが置き換えられるので値によっては非常にデータが重くなり、結果が出るまで時間を要します。
最適化後 | メッシュを表示してズームした状態 |
最後に、結果のメッシュに自己交差などのエラーや欠落がある場合は、修正ウィザードや、穴が開いている場合は穴埋めツールで修正します。
「メッシュのポリゴンを均一にする」という意味ではグローバルリメッシュも有効ですが、ピン角を残したい場合は最適化のほうがよいでしょう。グローバルリメッシュは3Dスキャンしたデータを3Dプリントするためのメッシュデータや、自動サーフェスで面データにするための前処理としてより有効です。
シャープエッジを修正しない |
最適化のオプションの詳しい解説はヘルプにあります。メッシュの最適化ツールを開いた状態でキーボードのF1キーを押すと該当箇所のヘルプが開きます。
ヘルプ抜粋 |
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