いよいよ今回のトラス(梁)をお話しすることによって、スマートサポートに関しては最後になります。
トラスは、隣り合うピラー同志を接続してサポート力を強固にする目的で使用します。ピラー単体ではパラメータを調整しても物理的な制約の他に強度の限界もありますので、効率よくサポート力を向上させる場合に調整します。
トラスは、ピラーに作用するトラスとベースに作用するベーストラスの2種類があってそれぞれに設定するのですが、似たような考え方ですので今回まとめてお話しすることにしました。
トラス
トラスZ間隔
トラスの間隔を設定します。間隔を狭くしてZ方向にたくさんつけると、ピラー同志がより強固に支えあうようになります。
トラスZ間隔:1.5 mm | トラスZ間隔:3 mm |
トラス厚比率
トラスの厚さを調整します。トラスの厚さは、チャンクピラー幅 に対する比率になります。太くすればピラー間の接続強度は増加します。
トラス厚比率:0.5 | トラス厚比率:1.0 |
最長トラス
トラスを生成する範囲を指定します。入力した数値以上の距離にあるピラー間でトラスを生成します。トラスの生成は自動で行われその結果による接続の形状については微調整ができません。生成されたトラスの形状に満足されない場合は、アンカーポイントの位置を調整してみるなどの変更を試みてください。
最長トラス:5 mm | 最長トラス:9 mm |
ベーストラス
ベーストラスの追加
ベーストラスは、ベースレイヤーに接続するピラー端部に取りつく部分を指しています。ここでは、ベースレイヤーをつけるかどうかの選択を行います。ちなみにベースレイヤーとは、プラットフォームとベーストラスの間にある数十ミクロンの層になります。
ベーストラスあり | ベーストラスなし |
ベーストラスの高さ
ベーストラスのZ軸方向の高さを設定します。多くの場合この数値はディフォルトのままで使用して差し支えないと思いますが、必要があれば調整してご使用ください。
ベースレイヤーの高さ:1 mm | ベースレイヤーの高さ:2 mm |
ベーストラスの幅比率
チャンクピラー幅に対してベーストラスの幅を設定します。大きな数値を入力することによって、ベーストラスのベースレイヤーに対する面積が大きくなることにより強固な土台ができます。更に広げていくとベーストラス間が接続されます。ここでベースレイヤー同士が接続された結果、ベーストラスが一枚の板のようになることは大きな剥離抵抗が発生することになりますので、注意してください。
ベーストラスの幅比率:1 mm | ベーストラスの幅比率:2 mm |
ベーストラスの接続(ダメな例) |
ベーストラスのインフィルタイプ
ベーストラスの形状等を選びます。小さなパーツで微細なパーツを造形する際は、サポートを少なめにして更にパーツ側のサポート設定を弱めに設定することになると思います。このような場合、ベースレイヤーに接続する部分も弱くなることがあるため、インフィルのタイプを変えるなどして強度を向上させます。
ソリッド | ダイヤモンド |
ハーフダイヤモンド | 接続されたソリッド |
次回も引き続きサポートのパラメータについてお話しする予定です。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
記事:AEs
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