2022年5月9日月曜日

シリーズ<こんなにすごいぞ Figure 4>: 第17回 – 移動・回転・スケールを使いこなそう

 パーツの移動や回転については感覚的に使用できることもあり、頻繁に使用する機能でありながら今までお話してきませんでした。移動・回転・スケールについてのお話しは、多くが「そうだよね」という内容がある中で、樹脂に依存した機能もありますので目を通していただければありがたいです。

まずは3D Sprintのツールバーの中央付近にある、移動回転スケールをクリックすることでウィンドウを開きます。移動・回転・スケールの各機能が用意されておりますので、それぞれ順番にお話しします。


移動は、パーツを軸要素ごとに平行移動します。対象パーツを左クリックしながら、マウスを動かすと移動させることができる一方、数値を直接入力して移動させることもできます。

1) 絶対値に移動

    原点(0,0,0)からの距離(位置)を指定します。特定の場所が決まっているときはパーツを正確に移動させることができます。

2) 等ピッチ間隔の移動

    入力した数値分だけそれぞれの方向に移動します。同時に3軸全てに数値を入力できるわけではないのでご注意ください。


スナッピングはマウスでパーツを移動する際、入力した数値を最小単位として移動させることができます。初期状態はチェックが入っていませんので、必要なときはチェックを入れ数値を入力して使って下さい。

 

回転は、軸要素ごとにパーツを回転させます。マウスをパーツの各境界線に近づけると回転矢印が表示されますので、左クリックしながらマウスを動かしてください。

1) 相対回転

    現在の角度位置からの回転角度を指定します。

2) 等ピッチ間隔の回転

  入力した数値分だけ、それぞれの角度に回転します。同時に3軸全てに数値を入力できるわけではないのでご注意ください。


スナッピングはマウスでパーツを回転する際、入力した数値を最小単位として回転させることができます。初期状態はチェックが入っており、初期値は10度になっております。

 

スケールは、現在のパーツの大きさを変更します。均等スケーリングは、初期状態でチェックが入っています。均等スケーリングは初期状態でチェックが入っていますので、数値を変更すると他の各軸要素も連動してスケール値が変更されます。指定した軸要素のみ変更したいときは、チェックを外してください。

1) 絶対スケール

  絶対値を入力します。

2) 増分スケール

  現在のサイズからの増減分を数値入力します。


その他の機能は、下記になります。

 

ダイナミック干渉確認は、移動中にパーツ間で干渉が発生すると色で知らせてくれます。

  干渉なし   

干渉あり

 

最小Zを固定は、移動・回転・スケールによる変更の過程でプラットフォームとパーツ間にあるギャップを固定するかしないかを決めます。固定すると、例えばパーツを回転してもパーツとプラットフォームのギャップは不変になます。なおギャップは、使用する樹脂によって初期値(推奨値)が異なりますので注意が必要です。新規にパーツをインポートしたときは、使用する樹脂が選択されていれば初期値に従うようになっていますが、以前別の樹脂で造形したパーツを新たに別の樹脂で造形する際は確認してください。

この最小Z値は、ビルドスタイルの下記から変更することもできますので変更して使用することもできますが、通常は初期値のままのご使用ください。なお数値(パーツとプラットフォームのギャップ)を小さくすると、ピラーが短くなるためサポート力は増加する方向になります。

最小サポート高さ


サポート保持は、パーツのZ方向(高さ方向)の変更が伴う動きを全て禁止します。サポートを既につけている場合、誤ってパーツの移動等変更したためにサポートを再設計しなくてはいけなくなることを防ぐことができます。チェックを入れて有効にした場合は、下記の制限がかかります。

 

X

Y

Z

移動

不可

回転

不可

スケール

不可

 

 

お役に立ちそうでしょうか?

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

0 件のコメント :

コメントを投稿