2021年4月21日水曜日

リバースエンジニアリングって何?


スリーディー・システムズにはリバースエンジニアリングのためのソフトウェアの代表製品として Geomagic Design X というものがあります。当ブログでもこの製品の新バージョンの案内や機能紹介をたびたびしていますが、そもそも「リバースエンジニアリング」って何でしょうか?

この言葉はけっこう広義に渡って使われていますし、歴史も長いので一度は聞いたことがあるかもしれません。おおざっぱに言えば、「すでに存在しているものから新たにモノをつくる」ということに関連した言葉です。何もないところからモノをつくるーこれが普通のものづくりの流れだとすると、その逆(リバース)なのでリバースエンジニアリングというわけです。

具体的にはどんなことがリバースエンジニアリングによって行われるかというと、

  • 既製品の設計変更
  • 製造過程で手加工された部品の、図面や3Dデータへの変更の反映
  • 既製品の強度解析のためのデジタルデータへの変換
  • 既製品への型、フィッティング部品の制作
  • 工場への機材導入のための配置検証
  • デジタルアーカイブ

などで、実に多くの場面で使われます。さて、このリバースエンジニアリングと切り離せない技術が3Dスキャニング。立体物をスキャンする技術で、これを行う機器は3Dスキャナと呼ばれます。これを使うことで実世界のモノを、パソコン上で扱えるデジタルデータに変換することができ、そうしてデジタルデータ化された部品データから用途に合ったモデルが作られていくのです。

既製品の解析とデザイン検討

機械加工パス計算用のデータ作成

フロントガラスのサンシールドの設計

既成品からの設計変更


* 上記画像中の青、緑、紫で表示された形状がスキャンされたデータ。その右側に表示された
設計データが、スキャンデータからリバースエンジニアリングされたもの

もっとリバースエンジニアリングについて知りたい方は

リバースエンジニアリングワークショップ オンラインのお知らせ イベント・セミナー(ソフトウェア)


2021年4月14日水曜日

Geomagic Control X Essentials 概要

スキャンデータを使って出来上がり部品の寸法や欠損の検査を行うソフトウェア Geomagic Control Xの基本機能を集めたEssentialsバージョンのご紹介動画の日本語字幕版できました。

2021年4月13日火曜日

リバースエンジニアリングワークショップ 1/5


 名古屋ものづくりワールド、次世代3Dプリンタ展へご来場頂きましたお客様、ならびに同展示会のバーチャルショールームへご参加頂きましたお客様、ありがとうございました。

会場ではリバースエンジニアリングとは何かということについても多数のご質問頂きましたが、詳しく解説・体験するオンラインセミナーを今年も開催致しますのでお知らせします。


「図面がない部品のCAD制作頼みたいけど、寸法をノギスで測るのはちょっと厳しいな」

「パーツの摩耗が激しいから作り直したいけど、3Dデータあれば3Dプリントで発注できるんだけどな」

「アセンブリするのにパーツ固定する冶具ほしいな。ちょうどいいのがないかな」

「ゼロからモデル作るのは時間的にも人材的にも余裕ないな」

「はめ込み部品のデザイン変更したいけど、元パーツのデータ無いんだよな」


こんないろんな場面で活躍できるのが3Dスキャニングを使ったリバースエンジニアリングです。現存部品をデジタルスキャンして3次元のコンピュータデータにすることで、製造に回すCADデータにしたり、3Dプリントするメッシュデータにしたりすることができます。

ワークショップでは3Dスキャンとはどういうものか、どういうことかといった基礎から、どういう風にデータを作成していくのか、どう活用できるのかといった運用や応用まで、全5回にわたって詳しく解説していきます。

第1回は4月23日金曜日、13:30開始です。

参加申込みは 特設サイト をご確認ください。このイベントは修了しました。次回のワークショップについてはイベント・セミナー(ソフトウェア)ページをご参照ください。



2021年4月2日金曜日

もっと Figure 4 プリンターのサンプル造形

 引き続き展示会のためのサンプルづくり。

Rigid-White(リジッドホワイト)という直訳すれば硬くて白いという名前の材料がFigure 4向けに新しくリリースされたのは先日のブログでご紹介したとおりですが、その材料を使って早速エンジニアがサンプルを2つ作ってくれました。

Pro-BLK-10材料でも作成した、ワッシャー(蕨みたいな形のものが連なっているもの)と車の通気口のパーツ(おむすびのような形のもの)です。

造形の最中から写真に撮ってもらったものを繋いでみました。徐々にでき上がる様子の雰囲気が伝わるでしょうか?




出来たパーツは白さを損なわないように、後処理(未硬化の樹脂を洗浄する)溶剤も他の材料で使ったものとは分けています。
こちらが二次硬化(洗浄したあと、完全に中まで硬化させるためにUV+熱を加える)してサポートも外した状態。

さらに白さが際立つことに加え研磨しなくても滑らかな表面の仕上りで、サンプルにしておくにはもったいないほど。この材料はスナップフィット(カチッとはめ込むことが可能な靭性)が可能なので、次はなにか単体の実用品としても使えるモデルで造形してみたいです。