プリンターだけじゃ造形できない!でもご安心。弊社は 3D Sprint という Figure 4 ととても親和性が高いソフトウェアを用意しております。
前回の第1回目では、プリンターのハードウェアについて触れましたので、今回は造形を行う上でもう一つ非常に重要な役割を果たす弊社謹製のソフトウェアについてお話しさせていただきます。
ご紹介するソフトウェア "3D Sprint"は、3D Systems のプリンタ―に付属するライセンスフリーのソフトウェアです。造形に必要な機能が揃っており、Figure 4 Standalone のご購入時には2ライセンス同梱されますので別購入する必要はありません。もし2ライセンスで不足であれば、追加で購入することもできます。
ソフトウェアのインタフェースは日本語にも対応しているので安心してご使用いただけます。ちなみにその他の言語として、主要ヨーロッパ言語、アジアでは中国語、韓国語に対応しており、各国の事業所及び製造拠点への展開も心配いりません。
3D Sprint のインタフェース。パーツはセールスサンプル |
インタフェースは非常にわかりやすく、操作も感覚的に使用できることをコンセプトにしておりますので、どなたでも簡単にご利用頂けるかと思います。
切り替え式のタブ |
3D Sprint 上での作業は、上段のタブに従って行うとわかりやすいです。「準備タブ」 → 「プリント」 → 「キュー」という流れです。各タブにはそれぞれの作業ステージに応じて用意された機能を多数ご用意してありますが、基本的にアイコンの名前はそのまま機能を表していますので、迷子になってしまうこともないのかなと思います。
プリントタブ上で用意されている各機能 |
では、3D Sprintによる作業手順を簡単にさらってみましょう:
1.データのインポート(準備タブ、プリントタブ)
対応ファイル形式は次のとおり。多くの形式に対応しています。IGES などの CAD で使われる B-Rep 形式も直接読み込み可能です(読み込むとメッシュに自動変換されます)。
STL、CTL、OBJ、PLY、ZPR、ZBD、 AMF、WRL、3DS、FBX、IGES、IGS、 STEP、STP、MJPDDD
2.修正(準備タブ)
データを読み込んだら次はエラーチェックです。境界が閉じていなかったり、重複した面があったりと、造形の際に大きな影響を及ぼすエラーを分析し、修正を行うことができます。ちなみに 3D Sprint は、データのインポート後に警告マークでデータのエラーを表示してくれますので、修正が必要かどうかもわかりやすく示してくれます。造形にパーツ名を入れたりしたい場合は、彫刻機能(半角英数字のみ)を使って文字を入れ造形させることもできます。
修正が必要なモデルには警告マークを表示 |
修正すると警告マークが消える |
3.配置(プリントタブ)
配置とは造形姿勢のことです。造形時間を短くしたい、高い品質で造形したいなど、ご希望はあると思いますので各々の目的に応じてデータの配置を行います。また造形範囲は決まっていますので、必ずこの造形範囲内に収まるようにサンプルを配置してください。サンプルの配置については、造形品質に大きく影響がある部分でもありますので、また別の機会に詳しくお話ししようと思っています。
4.サポート設計及び造形品質の設定(プリントタブ)
パーツは上から吊り下げるような形でプラットフォーム下に造形されますので、サンプルが重力方向に落ちないよう上から引っ張ってあげる必要があります。この引っ張る部分のことをサポートと呼んでいます。
矢印の先の黄緑の足場がサポート |
3D Sprint は材料毎に最適なパラメータの設定を用意してありますので、まったくゼロから設計することはありませんが、より最適な造形結果を求めるために、カスタムで設定もできるようになっています。サポートの太さ、種類、位置、積層ピッチ、1積層ピッチ当たりの時間などです。こちらも別の機会に詳しくお話ししようと思っています。
5.プリント(プリントタブ、キュータブにて閲覧)
修正、配置、サポートができたらプリンタ―にデータを渡します。3D Sprint から Figure 4 へのデータの受け渡しは、プリントジョブとしてとしてネットワーク経由又は USB メモリで行えます。その後実際の造形の開始は Figure 4 本体で行います。開始後は、プリンター上に表示される完了推定時間まで待っていれば出来上がり。
じわじわ作成されていくのを眺めるもよし、放置してもよし |
次回は、Figure 4 を使用した造形作業の全体の流れについてご説明したいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
こんなにすごいぞ Figure 4: 第1回 - 高速小型光造形プリンタ―
3D Sprint 詳細:https://ja.3dsystems.com/software/3d-sprint
記事 AEs
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