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2022年4月22日金曜日

3D Systems、製造に変革をもたらす 最速の光造形プリンタ「SLA 750」を発表

  • 世界初の同期式デュアルレーザ SLA プリンタである SLA 750 Dual は、速度を最大 2 倍、スループットを最大 3 倍に高め、コスト効率と品質の高い生産を実現
  • 新しいプリンタが、業界で最も剛性の高い量産グレードの SLA 材料である新しい Accura® AMX Durable Natural、および大量の後処理に対応する PostCure™ 1050 などを使用するフル生産ワークフローをサポート
  • Oqton の製造 OS により、工場レベルでの統合、管理、制御が可能
  • SLA 750 SLA 750 Dual へのフィールドアップグレードが可能なため、将来にわたって AM の生産性向上を実現


サウスカロライナ州ロックヒル、2022 4 4 本日、3D Systems (NYSE:DDD) は、SLA 750 光造形アディティブマニュファクチャリング (AM) ソリューションを発表しました。このソリューションは大型製造や大量生産の用途に対応するよう設計されており、初の同期式デュアルレーザ光造形プリンタである SLA 750 および SLA 750 Dual、および同社の新しい Accura® AMX Durable Natural 材料、PostCure™ 1050 後処理システムから構成されます。このソリューションはコスト効果の高い SLA バッチ部品生産用に最適化されており、他の光造形ソリューションと比較して、最大で 2 倍の速度、3 倍のスループットを実現します。さらに、Oqton の製造 OS を活用することで、ソリューション全体を工場の生産現場にシームレスに統合することが可能です。輸送およびモータースポーツ、コンシューマ向けの耐久消費財、製造サービス、航空宇宙、ヘルスケアなどの業界向けに、大型の生産用樹脂部品やバッチ部品生産を実現する初のソリューションが誕生しました。

「同期式デュアルレーザ、Accura 材料、専用の硬化オーブンを使用するこの新しいプラットフォームの提供開始は、当社の強みを活かしたグローバル AM 戦略実践の一例となります」と、3D Systems エグゼクティブバイスプレジデント兼アディティブマニュファクチャリング最高技術責任者 David Leigh 博士は述べています。「当社のイノベーションが急速に進化する道が開かれる時代が到来していることを確信しています。その中で当社の多用途 SLA プラットフォームは、そこに組み込まれた機能とスループット向上効果によって、生産アプリケーションの拡張に貢献できるシステムとなるでしょう」

3D Systems SLA 750 Dual は、高速の同期式デュアルレーザ 3D プリンタであり、
同社が提供する工場現場向けの包括的なワークフローソリューションの一部となっています。
内部: Accura AMX Rigid Black の量産グレード樹脂部品

SLA 750 および SLA 750 Dual により、圧倒的な速度で大型生産用部品に対応

3D Systems SLA 750 および SLA 750 Dual の提供開始により、製造業者は最速の光造形ソリューションを利用できるようになりました。このプラットフォームは、業界トップレベルのプリントサイズ、速度、精度、解像度を併せ持ち、比類のない仕上げ品質と機械的性能を備えた最終部品を生産するよう設計されています。同期式デュアルレーザ方式を採用した SLA 750 Dual は、前世代の SLA プリンタと比較して最大 2 倍のプリント速度、最大 3 倍のスループットを実現しています。SLA 750 はシングルレーザ構成になっており、プリント速度を最大 30% 向上させ、SLA 750 Dual へのフィールドアップグレードが可能です。どちらのプリンタも、以前のモデルより造形サイズが 15% 大きく、ハードウェアの設置サイズがより小さくなっているため、製造業者の生産の最適化と拡大に貢献します。このシステムは、プリントプロセスの信頼性と最終部品の機械的特性を向上させるための、自己補正型のデュアルレールリコータを備えています。

SLA 750 および SLA 750 Dual は、量産型アディティブマニュファクチャリングアプリケーション特有の要件に対応するために開発された独自のスキャンアルゴリズムである、Hyper-Scan™ ベクター技術を採用しています。Hyper-Scan は、レーザの焦点と出力、ベクターモーター運動学など、速度と生産性の主要な要素を最適化することで、プリンタの処理速度とスループットを大幅に向上させます。このプリンタは後工程の自動化にも対応しており、24 時間 365 日の完全自動運用 (完全に自動化されたプリンタでのターンオーバー、ジョブのオフロード、洗浄、オンボードなど) を行うロボットと互換性があります。

どちらのプリンタにも、3D CAD データの準備、最適化、プリントを行う 3D Sprint® が同梱されます。3D Sprint は、設計から CAD に忠実な高品質部品のプリントに至るまで、迅速かつ効率的な処理に必要なすべてのツールを提供しています。ソフトウェアをいくつも使用する必要はありません。

SLA 750 は、3D Systems のお客様から既に高い評価をいただいています。

「我々は毎週何百もの SLA 部品を生産しているので、完成までにかかる時間が非常に重要です」と、BTW Alpine F1 Team のテクニカルディレクタである Matt Harman 氏は述べています。「SLA 750 によって生産性と効率が向上し、極めて優れた品質の量産部品をかつてないほど迅速に提供できるようになりました。システム全体が、自動化を含め、簡単に操作できるよう設計されています。SLA 750 を導入したことが我々のアディティブマニュファクチャリング能力を大きく前進させました。2022 年にはさらに 2 台の SLA 750 を追加導入し、我々の設備を拡張することを検討しています」

「正確で優れた品質の部品を最大限の可用性と稼働率で提供するために、当社は 3D Systems SLA プリンタを大いに頼りにしています」と、In'Tech Industries, Inc. 社の共同最高経営責任者兼セールスマーケティング部門 バイスプレジデント  Roger Neilson, Jr. 氏は述べています。「SLA 750 の使いやすさと自動化機能のおかげで、生産性をさらに高めることができるでしょう。量産グレード用の新しい Accura AMX 材料を使用して生産した部品の仕上がりは、お客様から高い評価をいただいています。これまでで最も射出成形部品に近い成果物を生産することができただけではなく、エンジニアが真に機能的なアプリケーションを自由に設計できるようになりました」

SLA 750 の一般提供開始は 2022 年第 2 四半期、SLA 750 Dual の一般提供開始は 2022 年第 4 四半期を予定しています。


優れた伸張性と耐衝撃性が求められる用途に適した、極めて剛性の高い材料 Accura AMX Durable Natural

3D Systems が提供する量産グレードの SLA 樹脂は、特許取得済みの化学技術を活用して、大型プラスチック部品の長期的な機械的性能と安定性を実現します。当社は本日、SLA 樹脂のポートフォリオを強化する「Accura AMX Durable Natural」を発表します。この樹脂は、耐衝撃性、引裂強度、破断伸びなどの機械的特性を併せ持ち、繰り返される高い機械的負荷や衝撃に耐えられるよう、独自に設計されています。Accura AMX Durable Natural は、ASTM D4329 および ASTM G194 に基づき、その機械的性能に関して屋内で最長 8 年間、屋外で最長 1 年半の耐候性試験を実施しています。この材料は、標準的な熱可塑性素材と同様の応力/ひずみ靭性性能を備えており、その等方的機械特性によって、あらゆる成形方向に優れた部品強度を実現します。

このような特性により、Accura AMX Durable Natural は入り組んだチューブから大型のマンドレルツーリングコアを 1 つのピースとして簡単に取り外せるようにするための、理想的な材料となっています。これは、自動車、航空宇宙、エネルギー、消費財などの用途で使用する大型冷却ダクト、パイプ、マニホールドの製造補助手段として非常に有益なものになります。

Accura AMX Durable Natural は、3D System で最も剛性の高い量産グレードの SLA 樹脂です。
入り組んだカーボンファイバチューブからマンドレルツールをそのまま取り外すことができるよう、
繰り返しの屈曲や曲げに耐える配合になっています。

Accura AMX Durable Natural は、今すぐご注文いただけます。


PostCure 1050 - 高歩留まり、高再現性を実現する工業スケールの後処理システム

あらゆるポリマーアディティブマニュファクチャリングのワークフローに欠かせないのが、乾燥と硬化のプロセスです。当社は、3D Systems SLA 750 による生産ワークフローの高い歩留まり要件を満たすPostCure 1050 を発表します。PostCure 1050 は、バッチ処理から最大 1050 mm × 750 mm × 600 mm の大型部品まで、大量かつ高速に乾燥および硬化させることができる、工業スケールの後処理システムです。PostCure 1050 は、360° にわたって一貫した光均一性により、手作業による操作 (部品の反転など) なしに、より多くの部品をより短時間で硬化させることができ、同等のソリューションに比べて硬化速度とスループットを 5 倍に高めることができます。長寿命の LED 光源、光源の障害を自動検出してアラートを送信する機能、ワンステップで実行できる光出力キャリブレーションルーチンにより、部品とジョブの成果をより予測しやすく、安定したものにします。さらに、最適化された光の波長、個別に構成可能な UV 強度、アクティブ冷却型 LED (加熱調整機能付き) により、熱による反りのない最適な部品冷却を実現しています。

PostCure 1050 は、 3D Systems のすべての樹脂プリンタと互換性があり、現在および将来のすべての材料イノベーションに適しています。このシステムの一般提供は 、2022 年第 3 四半期を予定しています。

 

Oqton の製造 OSで既存のワークフローへのシームレスな統合を実現

アディティブマニュファクチャリングソリューションは、生産ワークフロー全体を形成する 1 つの部分に過ぎません。真の意味で生産効率を最大化するためには、AM が製造業者の既存のワークフローとシームレスに統合されなければなりません。Oqton によるクラス最高の製造 OS により、その統合を促進できます。この製造 OS は、製造業者が生産をインテリジェントに自動化して、イノベーションと効率の向上を可能にする、特定のシステムに依存しないプラットフォームです。Oqton の製造 OS は、人工知能を活用して、設計、CAM3D プリント、シミュレーション、リバースエンジニアリング、検査などの専門アプリケーションを接続し、エンジニアリングと生産を統合します。IIOT (Industrial Internet of Things / 製造業におけるモノのインターネット) や機械学習技術と組み合わせることにより、製造業者は複数の拠点にわたってテクノロジや機械を接続し、組織全体のトレーサビリティと可視性を高めることができます。

3D Systems の新しい SLA 750 光造形アディティブマニュファクチャリングソリューションの詳細について、当社では今年の AMUG (Additive Manufacturing Users Group / アディティブマニュファクチャリングのユーザグループ) カンファレンスにおいて、エキスパートによるハンズオンを提供します。このカンファレンスでは、4 3 日および 4 日に当社ブース (#P17) で部品とアプリケーションをご紹介します。また、5 17 日から 19 日にデトロイトで開催される RAPID+TCT では、3D Systems のブース (#2613) に新しい SLA 750 プリンタを展示してお待ちしております。詳細については、当社のウェブサイトをご覧ください。

 

将来の見通しに関する記述

本リリースの特定の記述は、過去または現在の事実の記述ではなく、1995 年米国民事証券訴訟改革法 (Private Securities Litigation Reform Act of 1995) の意義の範囲内における将来の見通しに関する記述です。将来の見通しに関する記述には、当社の実際の結果、業績または成果が過去の結果あるいは将来の見通しに関する記述によって明示または暗示される将来の結果または予測と大幅に異なる可能性がある既知および未知のリスク、不確実性およびその他の要因が含まれます。多くの場合、将来の見通しに関する記述は、「確信する」、「信念」、「期待する」、「可能性がある」、「はすである」、「推定する」、「意図する」、「予期する」または「予定である」などの用語あるいは類似用語の否定形により特定できます。将来の見通しに関する記述は、経営陣の信念、仮定、および現状の期待に基づくものであり、ビジネスに影響を与える事象や傾向に関する会社としての信念や期待を含む場合もあり、必ずしも不確かなものではありませんが、多くは会社に管理できる範囲を超えるものです。3D Systems の米国証券取引委員会への定期提出書類の見出し「将来の見通しに関する記述」および「リスク要因」に記載されている要因、およびその他の要因により、実際の結果は将来の見通しに関する記述に反映または予測された結果と大幅に異なる可能性があります。経営陣は将来の見通しに関する記述に反映された期待が合理的であると確信していますが、将来の見通しに関する記述は将来の業績や結果を保証されるものでも、信頼されるべきものでもありません。また、そのような業績や結果が達成される時期を正確に示すものであるとは必ずしも証明されません。記載された将来の見通しに関する記述は、記載日時点のものです。3D Systems は、将来の展開、その後の出来事または状況、あるいはその他の結果にかかわらず (ただし法令に別に定めがあるものを除く)、経営陣または経営陣に代わって示された将来の見通しに関する改訂を更新または見直す義務を負いません。

 

3D Systems について

30 年余り前、3D Systems 3D プリントのイノベーションを製造業にもたらしました。現在は、業界をリードするアディティブマニュファクチャリングソリューションパートナーとして、あらゆる活動にイノベーション、パフォーマンス、および信頼性をもたらすことで、これまで不可能であった製品やビジネスモデルを創出するチャンスをお客様に提供しています。当社独自のハードウェア、ソフトウェア、材料、およびサービスの製品により構成されるそれぞれの特定用途向けソリューションは、専門知識を駆使し、お客様と連携しながら製品とサービスの提供方法の変革に取り組んでいる当社のアプリケーションエンジニアにより実装されます。3D Systems のソリューションは、医療、歯科、航空宇宙と防衛、自動車、消費財など、ヘルスケア市場や産業市場でのさまざまな先進的なアプリケーションに対応しています。当社の詳細については、www.3dsystems.com をご覧ください。

 

2022年3月31日木曜日

3Dプリンターでの最終製品生産がいよいよ本格化

3D SYSTEMS の最新高速3Dプリンター Figure 4 シリーズが、最終製品の生産手段として日本国内での採用がいよいよ始まりました。

Figure 4 3Dプリンターと、Figure 4 用マテリアルが、これまでの3Dプリンターとは異なる優位点と、お客様が安心と納得を持って Figure 4 3Dプリンターを選んで頂くための 3D SYSTEMS の取り組みをご紹介します。

2022年3月24日木曜日

自治体が支援するものづくり関連情報 7 富山 - 2

先月の 公設試情報 6 富山編 で触れた 富山県総合デザインセンター さんの YouTube チャンネル、さっそく設備紹介動画が追加されていました。その中で、当社の製品もあったのでちょこっとご紹介を:

 富山県総合デザインセンター  高精細3Dプリンター ProJet MJP 2500 Plus

ProJet MJP 2500 Plus はインクジェット方式のプラスチック材料を使った3Dプリンタ―です。

1600 x 900 x 760 DPI 32µレイヤーの高精細解像度、硬質・エラストマー(弾性)・耐高温性などの多様な材料を提供しています。試作から製品まで幅広い用途を目的とした中型プリンタ―です。

 富山県総合デザインセンター  デザインCAD・CG Geomagic FreeformPlus

Geomagic Freeform/Freeform Plus は、専用デバイスを使って3Dモデルを作成する3Dモデリングソフトウェアです。

ハプティクスと呼ばれるペン型のデバイスを使って、あたかもそこにモデルが存在するかのような感覚を手に感じながら3Dモデルを作ることで、デジタルの粘土を彫刻するような自由な感覚での造形を可能にしています。

このブログでも、ラティス構造をデザインに応用するラティス作成あれこれ で紹介したラティス(格子構造)の作成にも利用でき、3Dプリンタ―での造形用に適したモデルの作成にもお薦めです。


しかし動画がどれも綺麗です。かっこいい。EOS 5Dsも紹介動画がありましたが、それで撮影したのでしょうか。アップデートが楽しみです。

2022年3月2日水曜日

自治体が支援するものづくり関連情報 7 京都

今回は京都府の公設試情報です。京都、、いい季節でしょうね。行きたいです。

京都府中小企業技術センター

こちらの施設で目を引いたのは人材育成のセミナーとして、3D技術枠 3D技術活用セミナー があるところです。3D CAD、3Dプリンタ―、3Dスキャナーなどの三次元技術にフォーカスしたセミナーを1~3か月おきに開催されているようなのですが、直近の開催予定は3月9日(水)のバーチャルリアリティに関するものだとか。

バーチャルリアリティにおける3D技術の活用

COVID-19の影響により外出や実地への往来が難しいことからバーチャルリアリティ(仮想現実)の注目度と需要が一気に高まっている気がします。

一昔前に セカンドライフ に店舗を出したり選挙につかったりという話が盛り上がりを見せたものの日本では下火になって久しいですが(空飛べるんですよね、あの世界。。懐かしい)、近年ではまたバーチャル世界が革新と共に復活してきています。

渋谷でハロウィーン時に開催している仮想現実イベント「バーチャル渋谷」も盛況のようですし、バーチャル航空である First Airlines の国際池袋空港なんていう楽しそうなサービスも出てきました。バーチャルリアリティはゲームだけの話ではなく、ショーケースや、工場設備のレイアウトデザイン、アセンブリや機械操作のトレーニング、医療シミュレーションなどでも使われています。「メタバース」というワードがゲーム以外の世界でも聞こえるようになってきましたので、いよいよ地に根を張った仮想空間との併存に進む気配を感じます。

中小企業技術センターでの3Dプリンタ―設備としては、樹脂の粉末焼結タイプ、樹脂のフィラメント積層タイプ(FDM)、インクジェットタイプ、と複数の方式のプリンターが設置されています。3Dスキャナーもカメラ式、アーム型のレーザー式を揃えているとのことですので、大きいものも小さいものもスキャンできますね。

一方、京都府織物・機械金属振興センターは、丹後・知恵のものづくりパーク内に設置されている施設で、こちらでは樹脂のインクジェットのタイプの3Dプリンタ―が利用できます。

3Dプリントしたものを3Dスキャンして仕上りを仮想空間で確認する、なんていうことを想像させる今日このごろです。

2022年2月21日月曜日

自治体が支援するものづくり関連情報 6 富山

今回は富山県の公設試情報をお届け。県内の設備の充実っぷりにも驚きますが、デジタル化への取組みや、そうした活動や設備の案内、利用情報などの情報発信力がすごいなと思いました。紹介したい動画やコンテンツがたくさんあって、ピックアップするのも難しいのですが、今回はとくに分かりやすい、楽しい、というものをセレクトしました (^ ^)

富山県産業技術研究開発センター の情報は YouTube の 富山県公式チャンネル が分かりやすいです。チャンネル内で「産業技術」で検索すると、同センターの紹介や事例がたくさん出てきます。

まずは、ものづくり研究センターの総合案内ともいえるこちらの動画。所有する設備や取組みが紹介されていますが、どういう機械が何に使われるのか、何ができるのかが分かりやすく説明されています。
3Dプリンタ―としては 金属プラスチック の粉末焼結式(粉末の材料にレーザーを当てて融解焼結する方式)があるんですね。3DスキャナとしてはX線CT、非接触のアーム式レーザー、接触のCMMと充実しています。CTならモノの内部までデジタル化できますし、アーム式レーザーなら手早く外観を、CMMなら精巧な寸法を取得することができます。

富山県産業技術研究開発センター ~デジタルものづくりラボ~

ありそうでなかなか無い、設備を利用している企業の声も紹介されています。「公設試に高機能な機材があるのは分かったけど、はたして自分のビジネスに効果のある支援・設備があるのかがいまいちピンとこない」という方はこの動画がオススメ:

富山県産業技術研究開発センター設備活用事例 ~次世代自動車部材の開発~


そしてライターが一番好きな動画はこちらです (^ ^)
他の動画を見てから見て頂くと分かるのですが、他の動画とは違ったテンションのナレーションで楽しいです。楽しいだけではなくて、どういった機器でどういったことができるのかも紹介されていますよ。

富山県産業技術研究開発センター ~最先端のものづくり技術で富山から世界へ~ センターのココがスゴイ!


また、富山県では産業技術センターの他に 富山県総合デザインセンター というデザインにフォーカスした別の施設もあるのですが、こちらでも非接触カメラ式の3Dスキャナーと石膏粉末積層の3Dプリンタ―、プラスチックのインクジェット式の3Dプリンタ―があるようです。最近 YouTube チャンネル を開設されたそうですので、今後の発信にも注目しています。


さて、冒頭に書いたように設備が充実しているのでその分どんな設備があるのか探すのが大変!ということになるのですが、便利なサイトが用意されていました:


このポータルサイトでは富山県の各施設の設備が一括で検索できます。検索もやりやすく設定されており、3Dプリンタ―であれば、「3D」でも「積層」でも「造形」でもちゃんとリストされるのでユーザーに親切に作られていると感じます 。ポータルで検索すると、それぞれの設備がどの施設に置いてあるのかが書かれているので、動画で気になった設備があれば、まずはこちらのポータルで調べるのが早そうです。


2022年2月15日火曜日

自治体が支援するものづくり関連情報 5 福島/茨城

1年でもっとも多種多様なチョコレートが食べられる季節がまた過ぎ去ってしまいました。また1年待たなければならないと思うと待ち遠しいです。


今回はまず福島県の産業技術センター、福島県ハイテクプラザ の公開動画をご紹介:

「身の周りの物の3Dモデルを作ってみよう」というタイトルの動画なのですが、リバースエンジニアリングとは何か、3Dスキャナがどういうものか、3Dプリンタ―でモノが作られる仕組みなどを通して分かりやすい図と解説で説明されています。
(カボチャのデータ処理に懐かしきRapidform XORらしき画面が!)

このチャンネルではほかにも「~はどういうことか」ということを学ぶ「やってみよう」「見てみよう」という動画が多くて、それが教育チャンネルを見ているように楽しく紹介されていて、そのコンセプトがいいなあと思います。子供でも大人でも、たぶんこういうコンテンツだと楽しく学べるのではないでしょうか。福島県ハイテクプラザ YouTube チャンネル

センターでの3Dプリンタ―設備としてはインクジェット式(液体樹脂を噴霧して露光して固化し、積層していく)の3Dプリンタ―があるようなので、この動画で紹介されているような一連の流れを一通り体験してみることができるかなと思います。


お隣の茨城県、茨城県産業技術イノベーションセンター ではインクジェット式のほかにFDM式(チューブ状の樹脂の先端を溶かして積層していく)の3Dプリンタ―も設置されているようです。

同センターのSNSアカウントが見つけられず動画等での活動紹介がシェアできなかったのですが(あったらごめんなさい、見つけ次第更新します)、こちらもとても大きな施設のようです。茨城県の産業発展に関わることであれば共同研究も行っているとのことですので県内の企業、学校などで新しいことを始めようという思いの後押しになりそうですね。設備、全部揃えてからってなると設備そのものもそうですが、それを設置する土地と建屋と、そういった環境がまず大変な準備になってしまいますからね。


さてこの公設試の紹介は3Dプリンタ―や3Dスキャナーの設備利用やセミナーなどを紹介する目的で始めたものの、前にも少し書きましたがその公設試の土地ならではの支援がおもしろくてそれを調べるのが楽しいのですが、茨城県では人材育成メニューとして杜氏育成コースというのがあるんですね!いわゆる専門学校というところに行ったり、弟子入りするとかそういう限定された専門のルートというものを通らなければ学べないものかと思っていましたが、県がサポートしているんですね。福島県でも酒造りの躍進に会津若松技術支援センターが一役買っているという記事がでていました:福島ハイテクプラザ 会津若松技術支援センター・鈴木賢二さん (NIHONMONO

今後もこんな横道話も交えながら紹介していければなと思います。


尚、それぞれの産業センターでの機材の利用については、メンテナンスやその他状況により利用制限などがあるかと思いますので詳しくは各センターへお問い合わせください。

2022年2月8日火曜日

自治体が支援するものづくり関連情報 4 静岡/山梨  

今朝は青空に真っ白な富士山が美しかったので、今日は山梨県と静岡県の情報です!


山梨県産業技術センター

さすがといいますか、宝石・硬脆材の関連設備、デザイン技術部、ワイン技術部など地元産業に密接する支援や設備が整っています。宝飾職人アーカイブや、デザイナーバンクといった県の技術者情報が提供されていたりして、地元を応援する気持ちが温かいです。ワイン技術部には試験室や醸造室の他に図書室もあるらしく、行ってみたい。。。

3Dプリンタ―の設備としては、カラープリント可能な樹脂のタイプから、小さいパーツを高速にプリントできるLCDタイプ(液体樹脂を面単位で硬化させる)、さらに金属3Dプリンタ―も設置されていて、こちらも宝飾やデザインの支援を思わせるラインナップで充実しています。

甲府技術支援センター(旧工業技術センター)試験機器・設備一覧


ところで3Dプリンタ―の利用は世界的にも宝飾の場での利用が広がりを見せています。プロトタイプやデザイン検証のほか、ワックス材料の性能が上がっていることでロストワックス鋳造用のパターンを直接作成する用途にも使われてきていますので今後日本でも活用が進むかと注目しています。

ジュエリー製作プロセスにおける3Dプリントの利用


静岡県工業技術研究所

静岡県工業技術研究所の静岡本所と浜松工業技術支援センターには、FDM式(ワイヤー状の樹脂を積み上げていく)のプリンタ―があるようです。

機器データベースで、「積層」というワードで検索すると 熱溶解樹脂積層3次元造形システム や、三次元樹脂造形機 といったようにリストされ、どのセンターで使えるのかがわかります。熱溶解樹脂積層というのは上述もしたFDM式というものです。プリンタ―の造形方式は名前が各社で商標取っていて同一の名称が使えなかったり、和訳が違ったりで分かりにくいのが難点なのですが、データベースや検索などする際は 3Dプリンタ―だけでなく積層、造形などをワードとして使うと良いです。(検索のコツ

こちらの施設ではセミナーが充実しているようですね。一覧も見やすくて分かりやすいです: 開催イベント一覧 



2022年2月4日金曜日

自治体が支援するものづくり関連情報 3 岩手/宮城

公設試における3Dプリンタ―関連技術支援情報第3段です。なんとなく北から追っていますが、今回は岩手と宮城から3施設を取り上げます。
と、その前に、、、
多くの機材を所有する公設試では機材の一覧や検索システムを提供していることが多いですが、機材の名称って企業や人によって様々です。たとえば、3Dスキャナ―であれば、ぱっと調べただけでもこれだけ名称があります:

3Dスキャナ― 3Dスキャナ 3Dデジタイザ デジタイジング装置 3D形状測定器 非接触測定器 三次元測定機

3Dプリンタ―でもこんなかんじです:

3Dプリンタ― 3Dプリンタ 光造形機 積層造形装置 三次元造形機 三次元積層造形機

そもそも「3D」と「三次元」のどちらを使うかということも場合によって様々です。そこで、調べる際は "3D" や "三次元"、"測定" など短い単語を使うと、"3Dスキャナ―" の用に限定するよりも幅広く検索されるので検索漏れの心配が減らせます。
各企業のサイト内の検索機能ではなくGoogleなどの検索エンジンを使ってWEB全体から調べる場合、単語同士をスペースをいれて AND でつなぐと、すべての単語を含むページを検索できます。
例えば 
"3D" AND "造形機" AND "工業技術センター"
のようにすると 3D造形工業技術センター の3つの単語を含むページが検索されますので、短い単語を使っても不要なページが検索されてしまうのを減らすことができます。
また、
"3D" "三次元" AND "造形機"
とすれば、3D と 造形機 または 三次元 と 造形機 という2パターンのどちらかを含むサイトを検索できますので3次元に絞った造形機を広く検索することができます。
単語をダブルクォーテーション " " で囲むのは、これが1つの 塊=単語 であることを明確に検索させるためです。検索の仕方で結果がだいぶ変わりますので、なかなか検索で欲しい情報が見つからないという場合は試してみてください。

さて!前置きが長くなりましたが本題にまいりましょう!

岩手県工業技術センターは写真で見ても非常に大きな施設という感じを受けますが、設備も製造向けの大型機を揃えるなど充実していて、3Dプリンタ―としては 610x610x500 (mm)という大型の造形が可能な SLA(光造形:液体樹脂を光硬化させるタイプ)と、FDM(チューブ状の樹脂を溶かして積み上げるタイプ) が紹介されています。
SLA は光造形とかラピッドプロトタイピングとかとも呼ばれているもので、歴史が長いだけあって材料や技術にも安定した性能が見込め、自動車関連や家電、コネクターなど幅広い産業で、透明性を活かしたパーツやプロトタイプの制作に実際広く使われています。FDM は今や小型のホビー用の安価なものから大型で製造用まで幅広くありますが、こちらには406 x 355 x 406 (mm)と大きなものが作れる機種が設置されているようです。

こちらではデザインツールとして Geomagic FreeForm Plus がリストされていましたので、プリンタ―ではないですがちょっとご紹介を。
Geomagic Freeform は3次元のモデルを作るソフトウェアですが、マウスの代わりに ハプティクス と呼ばれる特殊な器具を使います。このデバイスを使うと、PCの中で作っているモデルを触っている感覚が手に返るようになっていて、直観的に作ることができるようになっています。また、3Dプリントするためのデータの修正にも効果的です。最近のバージョンでは DICOM データから3Dモデル化する機能もありますので、CTスキャンしたデータを三次元化したいという場合にも利用できます。DICOMからの3Dモデル化に悩まれている方は一度お試しを。


同じく岩手県の北上市産業支援センターでは、三次元測定機として接触型(モノに測定器具を当てて測る)の大型測定器を設備されているのですが、このセンターでいいなあと思うのは設備がそれぞれ動画で解説されているところです。例えば三次元測定機であればこんな感じで紹介されています:北上市基盤技術支援センターYouTube チャンネルより


貸し出し器具全般は北上市産業支援センターのWEBサイトでリストされていますが、リストの中からこれらの動画にアクセスして再生することができます。
どんな機材なのか詳しく話されていますし、サイズ感もわかりやすいです。個人的には技術の方が直接話されているところに親しみを感じます (^^)


宮城県産業技術総合センターでは、3Dプリンタ―も複数設置されているようですが、こちらも動画で2つの異なる種類のプリンタ―が紹介されています。1つは上述した SLA(光造形) です。こちらは動画の紹介がありましたのでどういうものが光造形なのかが分かりやすいです:

また、スーパーエンプラやエンプラ材料を造形できる機種としてFDM式の造形機も紹介されています:

最近ではプリンタ―そのものだけでなく材料の開発も進んでおり、耐熱や耐紫外線など、強度のある材料が次々と発表されています。高性能な材料の造形が公設試でテスト造形できると強度試験まで含めて行えて助かりますね。

宮城県産業技術総合センターでは各種研修も充実していて、多くの研修情報が公開されています。動画制作のための講座や、工場の自動化のために必要なステップの情報を提供する講座など興味深いセミナーがオンラインで企画されているようですのでこちらも注目です:

※各施設での設備や研修等の情報は更新されることがあります。最新情報を施設ウェブサイト等でご確認ください。

2022年2月2日水曜日

シリーズ<こんなにすごいぞ Figure 4>: 第13回 - サポートの設計をしてみよう - スマートサポート 6

 今回はブリッジについてお話しします。ブリッジ ついては以前簡単にお話しした通り、その主目的はサポートの ピラー(幹の部分)に使われる材料消費を抑えることです。パーツを支える強度を維持しながら材料の消費を抑えるというある程度経験値も必要になってくる部分ではありますが、樹脂毎の初期値をもとに自動で作成してくれますので色々と造形していくなかで最適解が見つけられるようになってくると思います。

それでは、ブリッジ に用意されているパラメータについてお話をしていきます。

ブリッジのパラメーター

最長ブリッジ長さ

ブリッジを作るピラーの間隔を設定します。樹脂によって初期値は若干異なりますが、初期値のままサポートアンカーを比較的密に配置していくと、下記のように自動的に生成されます。一方ブリッジを生成させないようにしたい場合は、機能的に無効にはできないため 最長ブリッジ長さ の値を小さい値にすることによって生成させなくすることができます。そのためサポートアンカーが超高密度で配置されている場合は、入力する数値を小さくしても多少ブリッジができてしまうこともありますので覚えておいてください。バランスが大切です。
ブリッジなし - 設定値 2㎜(サポートアンカーの間隔:3㎜)

ブリッジあり - 設定値 8㎜(サポートアンカーの間隔:3㎜)
ブリッジ以下ピラーが作られなくなる

アンカーからブリッジまでの最短距離

 アンカーポイント(パーツとチップが接している個所)からブリッジを生成する距離(Z軸方向)の最低値を設定します。数値が小さいとパーツ寄りに生成され、ピラーの大部分が省略されることになります。
設定値 5㎜

設定値 10㎜


ブリッジからブリッジまでの最短距離

 正直なところ分かり難いパラメータなのですが、結論から言ってしまえば上記の アンカーからブリッジまでの最短距離 と同じ値を設定することが望ましいです。アンカーからブリッジまでの最短距離 を基準にしてZ方向に対してブリッジを生成する際に隣り合うブリッジ間の距離の最低値を設定します。ブリッジは同じピラー上に生成されることはないので、あくまでも他のピラーで生成されるブリッジからの距離ということになります。アンカーからブリッジまでの最短距離 に入力する値よりも大きな値を入れて調整を行いますが、大きな値を入れるとブリッジ生成の為の解析範囲が大きくなり、それに伴って解析時間も長くなってしまいますのでご注意ください。この値はあくまでも解析に必要な閾値を与えるに過ぎないので、数値によって大きく結果が変わるようなことはないです。


次回も引き続きサポートのパラメータについてお話しする予定です。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

記事:AEs

2022年1月31日月曜日

自治体が支援するものづくり関連情報 2 青森

 公設試での3Dプリンタ―関連のものづくり支援について引き続きお届けします。

ところで今回この企画のためにいろんな公設試を調べて気が付いたのは、どこもその地域ならではのサービスや設備を整えていて非常にユニークだということ。貸し出し機器で驚いたのは北海道立工業技術センターの いか脱皮機 とか、栃木県産業技術センターの陶器用の 電気窯 とか。見ているとこの地域ではこういった産業が活発なんだなとか力をいれているんだなということが分かる気がします。

そして YouTube を活用して情報発信しているところも多いのも驚きました。スリーディー・システムズ・ジャパンでも チャンネル を持っていますが、動画は撮影も編集も手間と時間がかかるのでなかなか製作に手を付けられないのが実情なのですが、見習わなければと思わされました。


さて本題ですが、3Dプリンタ―の機材の貸し出しのほか、公設試ではトレーニングやそもそも3Dプリンタ―に至る前の製品開発の支援も行われています。今日ご紹介するのは青森県産業技術センター。

青森県産業技術センターでは製品開発支援も行われており、同センターの YouTubeチャンネル で 弘前工業研究所 のデザイン推進室が紹介されています。

工業総合研究所ではカメラ式の3Dスキャナ―や樹脂用3Dプリンタ―が貸りられるようです。プリンタ―での造形の様子が上記のチャンネルで公開されていましたのでご紹介:

さらに 工業ドクターと呼ばれる派遣指導制度があって、専門知識を持つ人材を企業へ派遣して企業の抱える問題の解決の手助けをする支援も行っているそうです。すごいですね!

省資源やリサイクル、環境負荷軽減など、エコ技術も対象となっているようですので、SDGs の取り組みが何かできないかと考えている企業にとってうれしい支援ではないでしょうか。例えば、

  • エコ化のためのアイデアを相談して、
  • 今の製品を3Dスキャンしてデジタル化し、
  • そこから改良デザインを検討し、
  • 検討したデザインは3Dプリンタ―を使って数時間~数日で試作

というような一連の製品開発の流れが総合してサポートされるような仕組みがあるようです。

製品開発フロー全体に渡っての支援

* 支援内容や貸し出し機器が変更されている場合がありますので、具体的には各公設試へお問い合わせください。


2022年1月27日木曜日

公設試って知っていますか?- 自治体が支援するものづくり関連情報 1 北海道


 3Dプリンタ―、使ってみたいけどすぐ買えるものでもないし、どんなもんかなと思われる方、公設試を利用されてはいかがでしょうか?

公設試(公設試験研究機関)では技術開発支援として、製品デザイン相談から購入には費用や場所、条件が必要な高度機器の貸し出し、講習など多くの企業サポートの仕組みがあります。
その中で産業用3Dプリンタ―として大型の造形機や、金属プリンタ―を備えている自治体も少なくありません。機材の貸し出しだったり、造形をサービスで受けているところもあるようです。そこで今年は3Dプリンタ―を中心に関連する支援情報や、興味深い取り組みなどを紹介していきたいと思います。

ということで、まずは北海道から。というのもプリンタ―ではないのですが面白そうなセミナー情報がタイムリーに紹介されていたので (^^♪

北海道立総合研究機構

北海道立総合研究機構(道総研)の産業技術環境研究所ではとてもたくさんの機材が揃っています。3Dプリンタ―だけでも小型のFDM式(ワイヤ状のプラスチックを溶かして積層するタイプ)から、大型の光造形機、石膏粉末造形機、金属造形機も設置されています。ワイヤ放電機やNC加工機もあるので金属プリンタ―で造形しても後の処理までできそうです。


道総研ですが、2月にオンラインでUnityのセミナーがあるらしいです。Unityはゲームエンジンですがハプティクスデバイスを使った医療シミュレーション等のツール開発にも使われています。Unityに興味はあってもなかなか勉強する時間を自分で作れずにいたという方にももってこいなセミナーです:

釧路工業技術センター

釧路工業技術センターではYouTubeチャンネルで同試験場が持っているプラスチック製品用のプリンタ―を紹介しています。造形中の様子から、出来上がったものを台座はがして後処理するところまで、どんな感じで仕上がるのかプロセスを見ることができます。



他にも、引張試験や衝撃試験の機器も多くの公設試で設置されていますので、プリンタ―で造形した製品の品質検査を悩まれている方も一度近くの公設試の支援・機材情報をチェックしてみてはいかがでしょうか?




2022年1月19日水曜日

シリーズ<こんなにすごいぞ Figure 4>: 第12回 - サポートの設計をしてみよう - スマートサポート 5

今年も引き続きよろしくお願いいたします。寒い日が続きますので、ご自愛ください。

昨年から続くスマートサポート機能より、今回はチップについてお話しします。スマートサポートに用意されるパラメータの中で、最も頻繁に調整することになると思いますので、覚えておくと良いと思います。

尚、これまでの投稿は、画面右のラベルから、"こんなにすごいぞ Figure 4"をクリックすると一覧できます。

貫通長さ

チップをパーツに食い込ませる長さを調整します。食い込み量が多いほど、パーツ表面とチップの交差する面が大きくなるため強度は強くなります(下図の先端が突き出ている部分)。
貫通長さ:0.35㎜

貫通L.単一ポイント

上記と同様に貫通する長さを調整しますが、こちらは面ではなくZ軸方向に先のとがったエッジ(例:ピラミッドの頂点形状)での貫通長さを調整します。貫通量が長ければ強度が上がるのも同じです。貫通L.単一ポイントは上記の貫通長さより大きな値が初期値として用意されていますが、その理由は1点のサポートによってパーツ全体又は広範囲を支えるようなケースがあるためです。また頂点近傍にサポートが付けられている場合、それらも貫通L.単一ポイントの対象になる場合がありますので、貫通長さを調整しても変化が見られない場合は、貫通L.単一ポイントを調整してみてください。
貫通長さ:0.35㎜、貫通L.単一ポイント:2㎜

下部貫通長さ

サポートをつけるべき部分が直接プラットフォームに向いておらず、サポートで支えたいパーツとプラットフォームの中間にパーツ自身の他の部位があるとき、プラットフォームからではなくその部位の一部を使って下位の部位を支える場合があります。下部貫通長さは、プラットフォームの代わりにサポートを支える部位に対して、サポートを食込ませる量を調整します。

なおパラメータの中で"下部"とついていたらプリンターの上方向(プラットフォームがある側)、"上部"とついていたらプリンターの下方向と覚えておいてください。プラットフォーム面がゼロになるので、プラットフォームから離れている方法はプラス方向になりますから、上部という考え方になります。Figure 4は、Z方向の天地が逆になります。

ピラートップ比率

ピラーの幅に対する比率を調整することによって、チップの先端の幅を決めます。先端を太くすればパーツと交差する断面が大きくなるので、サポート力は強くなります。
ピラーの幅の調整については後日チャンクピラー幅で解説します。

ピラー上部の高さ / ピラー下部高さ

チップのテーパ部の長さを調整します。テーパ部が長いとサポート力は弱くなります。

クロスチップ比率

上記のピラートップの厚さを調整します。比率は、ピラーの太さに対しての数値になります。




次回も引き続きサポートのパラメータについてお話しする予定です。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

記事:AEs

2021年11月12日金曜日

シリーズ<こんなにすごいぞ Figure 4>: 第9回 - サポートの設計をしてみよう - スマートサポート 2

スマートサポートについて、前回の続きです。

今回は、スマートサポートにある「解析」「作成」「変更」のうちの解析についてお話ししたいと思います。


まずそれぞれの役割について簡単に説明しますと、

  • 解析:入力された条件より、サポートアンカーの位置を計算し示してくれます。
  • 作成:サポートに対する各種設定を行います。
  • 変更:サポートアンカー位置の変更を行います。

解析を実行せず、「変更」よりゼロから任意でサポートアンカー位置を決めていくこともできます。小さなパーツであればそれで良いかもしれませんが、サポートアンカー位置を決めるにはそれなりにノウハウも必要ですし、大きなパーツであれば最初にある程度サポートアンカーの位置を決めてから変更した方が、時間も大幅にセーブすることができると思います。とは言いながら、実際のパーツは多様な面から構成されており必ずしも解析の結果が思ったようなサポートアンカー位置にならないこともありますので、「変更」よりサポートアンカー位置の編集は必要になると思います。それでも「解析」によるサポートアンカーの位置決めは作業を楽にしてくれると思います。

その「解析」の中身を見てみますと、次の項目があります。
  • 下向き平面:プラット―フォーム側から見たプラットフォームに平行な面におけるサポートアンカーの位置を設定します。
  • 傾斜:スロープ面におけるサポートアンカーの位置を設定します。
  • オーバーハング:サポートなしでパーツ本体が自分自身を支える幅を設定します。
  • 薄壁:薄壁として認識できる最薄の厚さを設定し、薄壁上のサポートアンカーのピッチを設定します。
  • シャープエッジ:シャープなエッジ上のサポートアンカーのピッチを設定します。

最もよく使うと思いますので、下向き平面のパラメータについてもう少し詳しくお話ししましょう。   
  • ポイント影響半径:特異点のない平面を例にサポートアンカーの間隔を設定します。
  • コーナーの影響半径:コーナーアンカー点からの距離を設定します。
  • 輪郭の影響半径:デザイン上の輪郭(境界含む)上のアンカーポイントの間隔を設定します。
  • 境界までのスナップ距離:境界からのアンカーの位置を設定します。

それぞれのパラメータの働きを、実際の位置を示した図で確認してみましょう。対象の個所は赤点線内()で示します。

ポイント影響半径: 2 ㎜
コーナーの影響半径: 2 ㎜
輪郭の影響半径: 2 ㎜
境界の影響半径: 1 ㎜

とりあえず、上記の値をベースとして各パラメータを変更してみます。
ポイント影響半径: 3 ㎜ ←変更
コーナーの影響半径: 2 ㎜
輪郭の影響半径: 2 ㎜
境界の影響半径: 1 ㎜

ポイント半径のみ 3 ㎜ にしました。コーナー及び境界部以外はサポートアンカー間の距離が大きくなりました。
ポイント影響半径: 2 ㎜
コーナーの影響半径: 3 ㎜ ←変更
輪郭の影響半径: 2 ㎜
境界の影響半径: 1 ㎜

コーナーの影響半径のみ 3 ㎜ にしました。コーナーからのサポートアンカーの距離が少し大きくなりました。
ポイント影響半径: 2 ㎜
コーナーの影響半径: 2 ㎜
輪郭の影響半径: 3 ㎜ ←変更
境界の影響半径: 1 ㎜

輪郭の影響半径のみ 3 ㎜ にしました。輪郭上のサポートアンカー間の距離が大きくなりました。
ポイント影響半径: 2 ㎜
コーナーの影響半径: 2 ㎜
輪郭の影響半径: 2 ㎜
境界の影響半径: 0.5 ㎜ ←変更

境界の影響半径のみ 0.5 ㎜ にしました。境界からのサポートアンカーの距離が小さくなりました。


くどいようですが、実際のパーツは単なる平面だけではないので、ここまででサポートアンカーの位置を決めたら解析の他のパラメータを調整してサポートアンカー位置を仮決定していきます。とは言いながら、思ったような位置にサポートアンカーができない場合もあると思いますので、その際は別途お話しする「変更」で手動ですが調整することになります。


次回は、「作成」タブをご紹介します。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
皆さんのご参考になれば幸いです。

記事 AEs

2021年9月3日金曜日

3D Systems が高度な材料の利用を加速 - 新たなアプリケーションへの第一歩

  • ダイレクト金属プリンティングプラットフォームで、認定 Scalmalloy (A) および認定 M789 (A) による高強度で耐腐食性の部品の積層造形を促進する企業
  • アプリケーションイノベーショングループではお客様の材料認定のためのサービスを提供し、イノベーションと市場投入までの時間を短縮

サウスカロライナ州ロックヒル、2021 年 9 月 2 日3D Systems (NYSE:DDD) は本日、業界をリードする材料ポートフォリオに認定 Scalmalloy (A) および認定 M789 (A) の 2 つの材料を追加したことを発表しました。これにより、航空宇宙、モータースポーツ、自動車、半導体、エネルギー、モールド作成などの市場での積層造形アプリケーション向けに、要求の厳しい工業用途の高強度で耐腐食性の部品の実現を促進します。当社のお客様は、今回発表された金属積層造形用に最適化された高度な材料をダイレクト金属プリンティング (DMP) プラットフォームに使用できます。さらに、3D Systems では材料メーカーである APWORKS 社および voestalpine BÖHLER Edelstahl 社と協力して、これらの材料を同社の金属 3D プリンティングテクノロジで使用するための認定を取得しました。お客様は当社のアプリケーションイノベーショングループ (AIG) と協力して、これらの材料を当社の DMP Flex 350 および DMP Factory 350 プリンタで使用するための認定を効率的に行うことができるようになり、市場投入までの時間を短縮することで競争上の優位性をもたらします。

Scalmalloy®


Scalmalloy は、高強度のアルミニウム合金で、基準材料である AlSi10Mg を大幅に上回る 520 MPa の引張強度と 480 MPa の降伏強度を持っています。高強度の Scalmalloy は、重量効率の高い耐荷重コンポーネントの積層造形に最適です。当社の DMP Flex 350 および DMP Factory 350 金属プリンタ用の 3DXpert® ソフトウェアで利用できるように開発されたビルドスタイルにより、この材料を使って高強度で耐腐食性のアルミニウム部品の生産を促進することができます。さらに、Scalmalloy を使用して生産した部品は後工程で化学的な洗浄が可能で、表面の残留物を除去することで最終部品の表面仕上げを最適化できます。この材料に最適なアプリケーションは以下の通りです。
  • 航空宇宙: パッシブ型 RF コンポーネント (フィルタ、導波管など)、軽量構造部品
  • モータースポーツおよび自動車: 金属構造コンポーネント (サスペンションブラケット、トランスミッションケーシングなど)、エネルギーおよび流体管理
  • 半導体: 流体フロー (マニホールドなど)、熱管理 (冷却ノズル、ウエーハテーブルなど)
「積層造形で Scalmalloy から部品を製造できる能力を当社のポートフォリオに加えることは、特に当社の航空宇宙分野のお客様にとって重要な一歩です」と 3D Systems の航空宇宙および防衛部門担当副社長である Michael Shepard 博士は述べています。「Scalmalloy は、非常に魅力的な強度重量比を持ち、従来からある多くの高強度アルミニウム合金よりも 3D プリントに適しています。航空宇宙のアプリケーションには理想的な性能であり、お客様が 3D プリントした Scalmalloy コンポーネントで、技術革新の限界にどのように挑み続けるのかを楽しみにしています」

サスペンションロッカーは、3D Systems の DMP Flex 350 金属 3D プリンタで、認定 Scalmalloy (A) を使用して生産されました。
金属積層造形用に特別に開発された高強度のアルミニウムによって、金属構造コンポーネントをさらに軽量化することができます。


M789 (BÖHLER M789 AMPO)


3D Systems のお客様は、M789 によって 52 HRC までの焼入れが可能なだけでなく、コバルトフリーで高強度のモールドおよびツールを生産することができます。3D Systems は、パートナーである GF Machining Solutions 社の協力により、DMP プラットフォーム向けに M789 の認定を取得しました。これにより、高度なアプリケーションの開発のために高強度で耐腐食性のあるツール鋼が必要なお客様の要望に応えることができます。このような部品は、反復的な製造プロセスの過酷な条件および湿度の高い地域での使用にも耐えることができ、長期的な使用に最適です。この材料に最適なアプリケーションは以下の通りです。
  • モールド作成: コンフォーマルクーリングによるモールドインサート
  • エネルギー: ドリルガイド、切削ツール
  • 自動車: タイヤモールド、ドライブトレイン部品、車軸コンポーネント

「自動車業界のお客様は、技術革新を進め、さらに加速するために積層造形への信頼が高まっています」と、3D Systems の輸送およびモータースポーツ担当のセグメントリーダー Kevin Baughey は述べています。「当社の金属 3D プリンティングソリューションの一部として M789 を採用することで、自動車業界のお客様により高い精度がもたらされます。これにより、コンフォーマルクーリングのダイインサートやタイヤトレッドのモールドなど、高忠実度の薄壁を必要とするアプリケーションにこのテクノロジを使用することで競争上の優位性がもたらされます」

エアベント用の高強度のモールドインサートは、認定 M789 (A) コバルトフリーのツール鋼を使用して金属積層造形によって生産されました。
統合コンフォーマルクーリングチャネルによって全体的な射出成型の経済性を向上しながら、熱拡散の管理、均一な冷却、反りや変形の抑制を実現します。


9 月 13 日~ 15 日にシカゴのマコーミックプレイスで開催予定の RAPID+TCT 2021 では、3D Systems のブース E7601 にて、これらの材料のメリットを詳しくご紹介します。来場者の皆様には、これらの新材料を使用して生産された部品をご覧いただくだけでなく、Scalmalloy および M789 を使用してお客様特有のアプリケーションの課題をどのように解決するか、当社のアプリケーションの専門家とお話しいただく機会もあります。このイベントの詳細については、当社のウェブサイトをご覧ください。

将来の見通しに関する記述

本リリースの特定の記述は、過去または現在の事実の記述ではなく、1995 年米国民事証券訴訟改革法 (Private Securities Litigation Reform Act of 1995) の意義の範囲内における将来の見通しに関する記述です。将来の見通しに関する記述には、当社の実際の結果、業績または成果が過去の結果あるいは将来の見通しに関する記述によって明示または暗示される将来の結果または予測と大幅に異なる可能性がある既知および未知のリスク、不確実性およびその他の要因が含まれます。多くの場合、将来の見通しに関する記述は、「確信する」、「信念」、「期待する」、「可能性がある」、「はすである」、「推定する」、「意図する」、「予期する」または「予定である」などの用語あるいは類似用語の否定形により特定できます。将来の見通しに関する記述は、経営陣の信念、仮定および現在の期待に基づいており、当社の信念に関する注釈および当社の事業に影響を及ぼす将来の出来事や動向に関する期待が含まれる場合があるため、必然的に不確実なことがあり、それらの多くは当社の管理範囲の対象外です。3D Systems の米国証券取引委員会への定期提出書類の見出し「将来の見通しに関する記述」および「リスク要因」に記載されている要因、およびその他の要因により、実際の結果は将来の見通しに関する記述に反映または予測された結果と大幅に異なる可能性があります。経営陣は将来の見通しに関する記述に反映された期待が合理的であると確信していますが、将来の見通しに関する記述は将来の業績や結果を保証されるものでも、信頼されるべきものでもありません。また、そのような業績や結果が達成される時期を正確に示すものであるとは必ずしも証明されません。記載された将来の見通しに関する記述は、記載日時点のものです。3D Systems は、将来の展開、その後の出来事または状況、あるいはその他の結果にかかわらず、経営陣または経営陣に代わって示された将来の見通しに関する記述を更新または見直す義務を負いません。

3D Systems について 

30 年余り前、3D Systems は 3D プリントのイノベーションを製造業にもたらしました。現在は、業界をリードするアディティブマニュファクチャリングソリューションパートナーとして、あらゆる活動にイノベーション、パフォーマンス、および信頼性をもたらすことで、これまで不可能であった製品やビジネスモデルを創出するチャンスをお客様に提供しています。当社独自のハードウェア、ソフトウェア、材料、およびサービスの製品により構成されるそれぞれの特定用途向けソリューションは、専門知識を駆使し、お客様と連携しながら製品とサービスの提供方法の変革に取り組んでいる当社のアプリケーションエンジニアにより実装されます。3D Systems のソリューションは、医療、歯科、航空宇宙と防衛、自動車、消費財など、ヘルスケア市場や産業市場でのさまざまな先進的なアプリケーションに対応しています。当社の詳細については、www.3dsystems.com をご覧ください。

2021年7月30日金曜日

高密度積層機能による Decathlon 社の 3D 部品の生産性の向上

 スポーツ用品小売業者である Decathlon 社は、保護眼鏡のコンポーネントを生産するための最良の選択肢として、新たな 3D Sprint 積層プリント機能を備えた高速 Figure 4 ソリューションを検証することでツーリングコストの削減を模索しました。

世界最大のスポーツ用品小売業者である Decathlon 社は、高速の Figure 4 プラットフォームと 3D Systems の3D Sprint® ソフトウェアの新たな積層機能を利用して、3Dプリントされたエンドユーザ部品の直接生産を実現しています。この積層機能により、ユーザ定義の自動ツールの組合せによる 1 つまたは複数の部品の生産が可能になり、さらにプリント準備プロセスに必要な時間が大幅に削減されます。

「部品を積層することで 100 バッチのプリントができるようになり、また、今までビルドの準備に 30 ~ 60 分かかっていたのを、わずか 6 ~ 10 分に短縮できました。積層と生産グレードの材料を組み合わせれば、Figure 4 ですぐに生産できます」

- Decathlon 社 ADDLAB、材料エンジニア、Gregoire Mercusot 氏


課題

積層造形による効率的な生産を検証

射撃用眼鏡のフレームをレンズにつなぐ小さなコンポーネントの射出成型の問題に対して、Decathlon 社は 3D Systems が開発した新しい 3D 積層ソリューションをテストすることを決め、積層造形の生産における評価を実施しました。Figure 4 ソリューションと積層機能の実現可能性の検証により、Decathlon 社のチームは積層造形の生産性や経済性を確認し、このソリューションは最終製品のバッチ生産に使用できると判断しました。

Decathlon 社は Figure 4 を利用して、射撃用眼鏡のフレームとレンズをつなぐ小型コンポーネントの射出成型の問題を解決


ソリューション

01 3D Sprint ソフトウェアの部品積層機能

Decathlon 社のアプリケーションエンジニアラボ (ADDLAB) は、3D Systems の Figure 4 3D プリンティングソリューションを幅広いアプリケーション (モールドのマスターパターンを含む) に使用しています。現在は、3D Systems の 3D Sprint ソフトウェアの新しい部品積層機能を用いた直接生産の容易化を検討しています3D Sprint は、自動サポート生成、生産性を最大化するために最適化された部品配置など、プリントファイルの準備と最適化に向けたツールでファイルからパターンまでのワークフローを能率化するオールインワンのソフトウェアです。新しい積層機能は、効率的なファイル準備ワークフローでユーザの大量のバッチプリントを支援します。

3D Sprint 積層機能を備えた Figure 4 により、バッチ生産が可能に

この積層機能を使用するには、部品とベースファイルをインポートし、積層の方向と部品数を定義し、自動ツールで連続する垂直積層レイヤとサポートを複製します。Decathlon 社のエンジニアである Gregoire Mercusot 氏によると、積層によりプリントの準備に要する時間が 80% も短縮されたそうです。以前は準備に 30 分から 1 時間かかったビルドも 6 分から 10 分で完了できるようになりました。

3D Sprint の積層機能は、効率的なファイル作成ワークフローで、ユーザの大量のバッチプリントを支援

Mercusot 氏は、この機能の有用性は生産にとどまらないと語っています。「週に数回、複数の部品が必要なときはいつでもこの機能を使っています。生産は言うまでもなく、プロトタイピングにも非常に便利です。」


Figure 4 の積層機能は、後処理や部品の造形に規模の効率性をもたらす

02 量産グレードの材料

Decathlon 社は、高い剛性やプリントスピード (62 mm/時) を主な利点として挙げて、Figure 4® PRO-BLK 10 材料をこの眼鏡の機能コンポーネントのために使用しています。この高精度材料により、滑らかな表現仕上げと優れた側壁品質を持つ部品が生産できます。また、優れた機械特性と長期的環境安定性を備えているため、これまでにない品質の 3D 生産を実現します。この生産実現可能性の検証により、Decathlon 社はバッチ間の再現性と部品の機能性を確認しました。

03 プリント速度

Figure 4 は、投射ベースの積層造形テクノロジです。非接触膜技術を使用して、精度と驚異的なディテールの忠実性を超高速のプリントスピードで実現しています。Decathlon 社は、Figure 4 Modular システムを使用することで、100 個の部品の積層を 85 分で実現しました。これは 1 個の部品に置き換えれば 42 秒になります。Figure 4 Modular は、最大 24 基のプリンタモジュールと併設できる中央コントローラで構成されるスケーラブルな半自動 3D 生産ソリューションで、ビジネスの成長を支える柔軟な選択肢です。

04 後処理

Figure 4 の高密度積層機能は、後処理と部品ビルドに規模の効率性をもたらし、これにより Decathlon 社は部品のバッチを 1 つの部品と同じように処理することができます。つまり、Decathlon 社がサポートのクリーニング、硬化、除去に費やすであろう時間は 1 個の部品であれ 100 個の部品であれ変わらないということです。Decathlon 社の保護眼鏡へのアプリケーションについて言えば、100 個の部品のクリーニングは 6 分、硬化にかかる手を使わない時間が 90 分、バッチ全体からサポートを取り除く時間が 10 分です。


結果

複雑な部品のバッチ生産を容易に

バッチ当たり 100 個の部品80% の時間の節約
90 分以内にプリントスタッキングの準備時
バッチ後処理ダイレクトデジタル生産
規模の効率性を採用高価な射出成形に代わる

シリーズ<こんなにすごいぞ Figure 4>: 第5回 - パーツって造形範囲内で適当に配置して良いの?

 暑い日が続きますね。熱中症にならないよう体調管理を心がけましょう!

実はプリンターに使用されている材料も、暑いところは苦手だったりします。室温より少し下げた温度に保ってあげると、機嫌よく高品質な造形をしてくれることも多々あります。ご参考までに。


早速ですが、皆さんの手元には造形したい様々な形状をしたパーツがあると思います。兎に角造形できれば良いということであれば、そう細かくパーツの配置を気にしなくても良いかもしれませんが、多くの場合はそうではないでしょう。3Dプリンターについて一般的に言えることですが、Figure 4 もパーツの配置によって造形品質が大きく変わってくることが多々ありますので、今回はパーツを配置する際に考慮すべき代表的な点をご紹介したいと思います。

アイランド構造

例えば下図のような形状のサンプルがあったとしましょう。
以前少し触れましたが、Figure 4 は Z軸(造形方向)に垂直な造形断面を紫外線で一度に硬化していく面露光タイプになりますレイヤー毎に樹脂を紫外線硬化する際に多少の熱も発生することから、硬化後に収縮が起こります。この収縮量は断面積の大きさによって僅かですが異なるため、形状に影響がある場合があります。
作りたいパーツの形状



レイヤーNo.2までは両サイド同じ断面積で収縮量も同じためまっすぐ造形されます。
レイヤーNo.3ではNo.2までと収縮量が大きく異なるため、形状が変形しやすくなります。
レイヤーNo.4以降はNo.2までとは断面積が異なるものの、断面積は一定になるためまっすぐ造形されます。

このように、小さな断面積から突然大きな断面積になるような配置は避けた方が良いです。一つには下図にあるように、断面積が大きな部位から造形していくことによって収縮の影響を大きく減らすこと。また別の方法として、断面積の変化が徐々に変化するよう傾けて配置するなどの方法があります。
配置の例


パーツの内部構造

中身が詰まったソリッド形状のパーツは若干苦手です。各レイヤーは造形が終わると一度プラットフォームをパーツごとトレイ上方に持ち上げますが、その際に発生するフィルムからの抵抗力が紫外線硬化されたレイヤーに大きく作用するためです。この結果、レイヤー同士が充分に接続できず、造形途中でも欠落したり剥がれてしまったりします。
ここでも考えないといけないのは、断面積です。断面積が大きくなると剥離の際の抵抗力も大きく作用しますので、極力断面積が小さくなる配置を考えた方が良さそうです。また配置の工夫と合わせて、内部構造を変更するということも感がえてみたらいかがでしょうか?

トラップ構造

液体を入れるボトルのようなパーツである場合、袋小路にならないように配置することが必要です。パーツ内部に硬化されていない樹脂が残ってしまうだけでなく、その重みでZ軸方向(造形方向)の形状に悪影響を与えることがあるからです。また、完全に口が閉じてしまうような容器の場合、洗浄でも出せない残留樹脂が2次硬化後でも充分硬化されないまま内部に残ってしまうことや、内部に閉じ込められた空気がパーツ形状へ悪い影響を与えることも考えられます。

容器に口がある場合は、その口を下に向けて(下図とは逆方向)配置する、一方完全に密閉している容器の場合はどこかに穴をあけて残留樹脂と空気の逃げ道を作り、その穴を下に向けて造形する等の工夫が必要となります。
配置の例




最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今回も皆さんのご参考になれば幸いです。
記事 AEs