2022年2月2日水曜日

シリーズ<こんなにすごいぞ Figure 4>: 第13回 - サポートの設計をしてみよう - スマートサポート 6

 今回はブリッジについてお話しします。ブリッジ ついては以前簡単にお話しした通り、その主目的はサポートの ピラー(幹の部分)に使われる材料消費を抑えることです。パーツを支える強度を維持しながら材料の消費を抑えるというある程度経験値も必要になってくる部分ではありますが、樹脂毎の初期値をもとに自動で作成してくれますので色々と造形していくなかで最適解が見つけられるようになってくると思います。

それでは、ブリッジ に用意されているパラメータについてお話をしていきます。

ブリッジのパラメーター

最長ブリッジ長さ

ブリッジを作るピラーの間隔を設定します。樹脂によって初期値は若干異なりますが、初期値のままサポートアンカーを比較的密に配置していくと、下記のように自動的に生成されます。一方ブリッジを生成させないようにしたい場合は、機能的に無効にはできないため 最長ブリッジ長さ の値を小さい値にすることによって生成させなくすることができます。そのためサポートアンカーが超高密度で配置されている場合は、入力する数値を小さくしても多少ブリッジができてしまうこともありますので覚えておいてください。バランスが大切です。
ブリッジなし - 設定値 2㎜(サポートアンカーの間隔:3㎜)

ブリッジあり - 設定値 8㎜(サポートアンカーの間隔:3㎜)
ブリッジ以下ピラーが作られなくなる

アンカーからブリッジまでの最短距離

 アンカーポイント(パーツとチップが接している個所)からブリッジを生成する距離(Z軸方向)の最低値を設定します。数値が小さいとパーツ寄りに生成され、ピラーの大部分が省略されることになります。
設定値 5㎜

設定値 10㎜


ブリッジからブリッジまでの最短距離

 正直なところ分かり難いパラメータなのですが、結論から言ってしまえば上記の アンカーからブリッジまでの最短距離 と同じ値を設定することが望ましいです。アンカーからブリッジまでの最短距離 を基準にしてZ方向に対してブリッジを生成する際に隣り合うブリッジ間の距離の最低値を設定します。ブリッジは同じピラー上に生成されることはないので、あくまでも他のピラーで生成されるブリッジからの距離ということになります。アンカーからブリッジまでの最短距離 に入力する値よりも大きな値を入れて調整を行いますが、大きな値を入れるとブリッジ生成の為の解析範囲が大きくなり、それに伴って解析時間も長くなってしまいますのでご注意ください。この値はあくまでも解析に必要な閾値を与えるに過ぎないので、数値によって大きく結果が変わるようなことはないです。


次回も引き続きサポートのパラメータについてお話しする予定です。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

記事:AEs

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