今回は、不均一なお面の厚みを均一な厚みにすることで、材料のムダを減らし会社と地球に優しくしようという試みになります。
そして、その過程である3Dプリンターで出力し真空成型機で成型するまでをお伝えします。
スキャニングしたデータ |
その前に、この方にご意見をいただかなければいけません。
今回もMr.スマイルの登場です。
質問者「ど、どうしたんですか?Mr.スマイル…。」
「今回はいつもと違うように見えますが」
いつもと違う様相のMr.スマイル |
Mr.スマイル「そ~だね…やっぱり私って所詮はFreeの画像じゃない?」
「だから頑張らないと消されると思ったんだよね。」
質問者「なるほど!」
「もしかしたらもう飽きられているかもしれません。ありがとう Mr.スマイル!さよなら Mr.スマイル!」
いつでも笑顔 Mr.スマイル |
まずはどんな問題があるのかを見ていきましょう。
もととなる測定データは、お面の裏側を手加工で掘った形状なので表面からの厚さが一定ではありません。
そのままの厚みでは必要以上の強度となってしまうため材料が無駄です。
そのため、不要部を省いてエコ&コスト削減をしていきたいと思います。
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不要部を省いたことで厚さが均一でスリムになりました。
裏面だけを見るとどんな形状をしたモノなのか分かりにくいですね。イメージしやすいように正面から回転する軌跡を載せました。
これで3Dプリントするデータの準備が整いましたので、3Dプリンター側で更なる準備を進めていきます。
測定データと編集したデータを比較 |
3D Sprintはプラスチック3Dプリンター用のアプリケーションで、データの修復・編集や自動配置・サポート構造の最適化が行える強力なアプリケーションです。
非常に多機能になっていますがインターフェースがシンプルで扱いやすいのが特徴です。
しかも3D Systemsのプリンターをお持ちであれば、追加費用の必要なく使用することができます。
3D Sprintにお面データを読み込んだ状態 |
今回は真空成型機を使ってお面を成型するため、真空にするための空気を抜く穴が必要になります。
3D Sprintには穴あけコマンドがあり、このコマンドを使って穴加工します。
穴を開あけたい個所をクリックするだけで穴加工できるので、とても手軽です。
穴あけコマンドを使って穴をあけた状態 |
3Dプリンターを稼働させて数時間後、樹脂で成型されたお面の型が出力されました!
しっかりと空気穴もできていて、プリンタの精度の高さを再確認しました。
透明度のある樹脂を使用 |
お面の型を使って真空成型機で成型してみます。
今回の真空成型機はNSK様にご協力いただき『Formech』という機種で成型させていただきました。とてもコンパクトで操作もシンプルであり、誰でもすぐに使うことができる優れた製品です。
出来上がったお面が下の写真です!
前回は型から外すときに髭が引っかかってしまうので、思うように外れませんでしたが、今回はスルッと外すことができました。
この型さえあれば何枚でもお面を量産することができますね。
どんな用途でこのお面を使うのか議論する必要がありますが、一先ずは問題が解決しましたことをご報告します。
透明な板を使って真空成型 |
Geomagic Freeform を使ったお面(自由形状)の修正と加工のテーマは以上となります。
ありがとうございました。次回はまた違ったテーマを取り上げたいと思います。
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