2021年10月4日月曜日

シリーズ<こんなにすごいぞ Figure 4>: 第7回 - パーツを中空にして、その恩恵を受けよう!

前回少しブレイクして Figure 4 で使用できる材料についてご紹介しました。今回はまた 3D Sprint に戻って、比較的よく使用するパーツの中空化についてご説明します。結果的にはどのサンプルも同じなのですが、機能を実行した後の結果が見やすいので今回は中身が詰まったソリッドの円柱を使用します。

まずはデータを 3D Sprint へインポートします。


ツールバー中央付近にある“穴あけ”アイコンをクリックします。

距離(=壁の肉厚)に適当な数値を入力して、“中空”をクリックします。
最小値は 0.075㎜ まで入れられますが、肉厚が非常に薄くなりますので、パーツ本体の強度を考慮しながら設定してください。

こでの設定は、空気の逃げ道(内圧外圧差によるパーツの変形)を作る目的と、閉じた空間内の未硬化樹脂を逃がすこと及び洗浄の際に完全に洗い流すことが目的です。(第5回目参考)

穴の径は小さければ小さいほど造形後に目立たなくなりますが、小さすぎると未硬化樹脂を抜く際に非常に手間がかかりますのでご注意ください。また穴の個数ですが、未硬化樹脂を抜く際に効率的ですので、2個以上をお勧めします。


スナップ選択”にチェックを入れて有効にすると、一度配置した確定前の穴位置を移動させることができます。穴を複数個開けることになると思いますので、他の穴とのバランスを調整します。
穴の径、穴の位置が決まりましたら“セット”をクリックして確定します。


肉抜きをして穴をあけたところ

任意断面でカットしてみました。

中抜き中空にした円柱

中身が詰まったままの円柱



中空化によって使用する樹脂の量が1/3以下になりましたのでコストも抑えられますし、大きなパーツの場合は自重による造形中の落下を防ぐこともできます。また度々ご説明している剥離抵抗に影響を与える造形断面積も、小さくすることができました。空気と未硬化樹脂を逃がすための穴をあける必要はありますが、メリットも多々ありますので試してみるのも良いと思います。


今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

皆さんのご参考になれば幸いです。


記事 AEs

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