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2018年4月4日水曜日

3Dプリンターで型作り、新しい活用方法の提案③

『3Dプリンターで型作り、新しい活用方法の提案②』の続きです。

前回は3Dプリントするデータを準備する段階でした。今回は作成したデータからプリントし真空成型機で成型するところをお伝えします。

成形する形状は、汎用性のあるドアベルのスイッチを飾るカバーなります。世の中にありふれた形状の製品に、コストをかけず価値を付けることができないだろうか?ということが発想の発端となっています。ドアベルのスイッチに取り付けるカバーが今回製作するものになります。


3Dプリンターに捧げる歌

プリントするために海から戻ってきました。その道すがら新しい歌ができました。



MJP2500 高品質な出力とコンパクト性

使用したプリンターはMJP2500になります。
このプリンターの特徴は高品質なパーツ出力とコンパクトなサイズなためオフィスフレンドリーであることです。出力可能なものはPPライクマテリアル・ABSライクマテリアル・紫外線硬化樹脂の透明/白/黒/灰色・弾性のある紫外線硬化樹脂の半透明(自然色)/黒です。Sprintというソフトウェアが付属し出力モデルの面倒な配置も自動で行うことができ、インターフェースもシンプルで初めての方でも直観的に操作が可能です。Sprintについての情報はこちらです。


3Dプリント写真

それではプリンターで出力したパーツを見ていきたいと思います。
使った素材は紫外線硬化樹脂のこれこれです。MJP2500の高品質なプリンターで出力したのもあり、表面は積層段差が少なく非常に滑らかです。肉厚を5mmに設定したこともあり、ガッシリと重厚な雰囲気があります。今回の大きさ(150×100×26)で真空成型する場合、ここまで強度を必要とせずとも大丈夫のようです。リブ形状を設定したことで出力後の変形がほとんどありません。


真空成型した直後の状態

プラ板の不要部をカット

真空成型機で透明のプラ板を加熱した後にバキュームし成型したものになります。
直径1mmの穴を空気穴として設定すると、成型した形状にも反映されてしまうことが分かりました。次回はもっと小さな穴にするか、そもそも穴を開けなくても形状が再現できるかどうかの検証が必要です。

プラ板を温めてからバキュームする時間は一瞬です。しかも強力にバキュームしてくれるので、しっかりと形状が転写されていました。


しっかりと形状が転写されています。

丸穴は予想通りの形状をしていましたが、和柄として作成した穴形状は真空成型の独特な形状をしています。様々な形状で試してみると思いがけない形の発見になるかもしれません。


真空成型したカバーをスイッチに被せました。

今回は、スイッチのカバーとして制作しましたが、応用範囲もアイデア次第で多くの場所へ展開が可能と思います。ぜひ開発の試作として取り入れていただけたら嬉しく思います。

2017年9月12日火曜日

3Dプリンターで型作り、新しい活用方法の提案②

今回のテーマとなるインターホン


今回は3Dプリンターを使った新しい活用方法のつづきです。
3Dプリンターを成型品としてではなく、型成型としても活用していこう!汎用性のあるインターホンに対して、意匠デザインを展開していきます。

そもそも今回の内容は一人のアイデアから始まりました。
「3Dプリンターで型を作って、真空成型機を使って成型したら安いコストで意匠デザインの展開ができるんじゃ?」ということで実際にやってみました。

しかしデータを作成する前に悩まされることがあります。



悩んだ結果、海へ来ました。

・強度に必要な厚みとは
・空気を抜くために必要な穴のサイズとは
・成形した形状に影響しない穴のサイズとは
・穴の大きさ深さからどんな形状が作られるのか
・そもそも真空成型機を見たことがない

とまぁ、分からないこともありますが細かいことは作ってみてから考えようと思います。



今回使った真空成型機はNSK様にご協力いただき『Formech』を使わせていただきました。
コンパクトで分かり易くセッティングも容易なのが特徴です。


ちなみに3Dプリンターの CJP (Color Jet Printing) で出力さえたものを型として真空成型機で成型すると、穴を開けることなく真空成形することができます。 CJP は素材に石こうを使っていて、硬化させるのに接着剤を使用しています。
石こうは積層時に非常に小さなすき間が生まれるので、そのすき間から空気が抜かれる仕組みです。
形状の厚みによっては壊れる可能性もありますので、真空成型機で使う場合には注意が必要です。
ProJet CJP 660Pro の情報はコチラ

突起形状の小さな丸が並ぶ場合はご注意!


まずは2Dの作図から行いました。
使ったソフトウェアは『Geomagic DesignX』です。
こちらのソフトウェアはスキャナで測定したデータをリバースモデリングするソフトウェアで、CADモデリング機能を使ってモデリングしていきます。

2Dの作図を行うときに注意しなければいけないこととして
小さな丸いものが複数個並び、しかもそれが突起形状だとどうなるか…ということです。人によっては耐えられない形状ができてしまいます。きもち悪くならないレイアウトが必要になります。




型の安定性を増すためにリブを立てました。
形状によってはリブを立てることによって、変形を防いで精度が上がります。
リブの幅は5mmに設定しました。空気を抜く穴を避けながらリブを設置します。



作図が終了したものがこちらになります。
ドット柄・和柄(小)・和柄(大)の3種類を作成しました。



今回の和柄を作るときは肉厚がなくなってしまうと、3Dプリントしたときにバラバラになるので
その場合は角を丸めることで回避できます。
2Dの作図の時には気づきませんでしたが、3Dにすると真空成型機で成形するときに壊れてしまうことに気付きますね。


次回は、3Dプリンターでプリントしたものと真空成型機で成形したものをご紹介します!